Pis’mo K.S. Stanislavskomu ot S.S.... |
S.ラフマニノフからK.S.スタニスラフスキーへの手紙 |
Dorogoj Konstantin Sergeevich, ja pozdravljaju Vas ot chistoj dushi,ot vsego serdtsa! Za eti desjat’ let Vy shli vse vpered i vpered,i na etom puti vy nashli,- Sinjuju ptitsu! - Ona vasha luchshaja pobeda! Teper’ ja ochen’ sozhaleju,chto ja ne v Moskve chto ja ne mogu,vmeste so vsemi,Vas chestvovat’,Vam khlopat’,krichat’ Vam na vse lady: - Bravo,bravo! -,i zhelat’ Vam mnogo,mnogo, mnogo let! Proshu Vas peredat’ vsej truppe moj privet,moj dushevnyj privet. Vash Sergej Rakhmaninov. Drezden,14 oktjabrja 1908 g. Postskriptum: Zhena moja mne vtorit. |
親愛なるコンスタンティン セルゲヴィッチ 私は君を全身全霊で讃える、心の底から讃える! このところの10年間というもの 君はどんどんどんどん偉大になっていく そして君の歩いてきた道はついに到達したのだね:「青い鳥」に! これは君の最大の勝利だ! あいにく、私は非常に済まないと思っているのだが今モスクワにいないのだ それで、他のみんなと一緒に、君を讃えることができない 君に喝采することも、そして声を限りに叫ぶことも 「ブラボー ブラボー!」と、そして君に何年も、何年も 何年も幸あることを! 君のすべての仲間たちによろしく伝えてくれよ 我が親愛なる敬意を込めて ヴァシュ・セルゲイ・ラフマニノフ ドレスデン、1908年10月14日 追伸:私の妻も私と同じ気持ちだ |
1908年、モスクワ芸術劇場の創設10周年を記念して、その時にたまたまドレスデンにいた作曲者から劇場の総監督で著名な演出家のスタニスラフスキーに贈られた音楽付きの手紙です。これだけ見るとギャグのようにも見えてしまいますが、朗々とオラトリオの一節のように歌われる美しいメロディは本格的。これを届けられた劇場の方では大歌手フェドール・シャリアピンによって歌われて大ウケだったとのことですが、確かにパワーのある美声のバス歌手によって歌われると思わず聴き惚れてしまいます。入手が容易な録音ではやはりレイフェルクスのものが良いでしょうか。決してキワモノではなく、ラフマニノフの傑作歌曲のひとつとして聴いて頂ければ幸いです。
( 2008.08.01 藤井宏行 )