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L'alba sepàra dalla luce l'ombra    
  Quattro Canzoni d'Amaranta
夜明けは 光から暗闇を分かち  
     アマランタの4つの歌

詩: ダンヌンツィオ (Gabriele d'Annunzio,1863-1938) イタリア
      L'alba sepàra dalla luce l'ombra

曲: トスティ (Francesco Paolo Tosti,1846-1916) イタリア   歌詞言語: イタリア語


L'alba sepàra dalla luce l'ombra,
E la mia voluttà dal mio desire.
O dolce stelle,è l'ora di morire.
Un più divino amor dal ciel vi sgombra.

Pupille ardenti,O voi senza ritorno
Stelle tristi,spegnetevi incorrotte!
Morir debbo. Veder non voglio il giorno,
Per amor del mio sogno e della notte.

Chiudimi,O Notte,nel tuo sen materno,
Mentre la terra pallida s'irrora.
Ma che dal sangue mio nasca l'aurora
E dal sogno mio breve il sole eterno!

夜明けは 光から暗闇を分かち
私の欲求から 逸楽を分ける
おお 愛しい星よ 滅び行く時だ
さらに神聖な愛が空からお前たちを取り除く

燃えさかる瞳よ おお二度と戻らぬお前たちよ
悲しき星たちよ 穢れなき光を消すがいい
私も死ぬのだ 昼間など見たくない
夢と夜を愛するからには

私を包んでくれ、おお夜よ、お前の母なる胸に
蒼ざめた大地が露に濡れている間
だが 私の血潮からも暁が生まれて
短い夢からは生まれて欲しいのだ 永遠の太陽が!


トスティのダヌンチオの詩につけた傑作歌曲集「アマランタの4つの歌」の第2曲。4曲の中でも最も良く歌われる曲でしょうか。精緻で楚々としたものの多いダヌンチオの詩につけたトスティの歌曲の中でなぜかこれはダイナミックで情熱的。美しいメロディがどんどん盛り上がっていき、熱い熱いイタリアン・カンターヴィレを堪能させてくれることからあまりトスティなんぞは歌わないオペラ専門の歌手たちでも良く取り上げています。
古くは管弦楽伴奏に乗せて歌われるエンリコ・カルーソーの壮烈な歌もありますが、最近聴いて度肝を抜かれたのがカナダ出身のテノール、ベン・ヘップナーが歌ったこの曲(DG)。なんといいますか伴奏も含めて壮烈です。思わず惚れ惚れと聴いてしまいました。

冒頭から流れるような美しいメロディが、まだ夜の眠りから覚めやらぬ主人公の気持ちを奮い立たせます。
歌詞はなんとなくうまく意味が取れなかったのですが、まあぶっちゃけていうと朝がきたけれども蒲団からまだ出られない気持ちを歌ったような歌なのでしょう。そう読んでしまうと身も蓋もないような気もしますが、なんとなく今のシーズンには共感できる雰囲気です。今年の冬は寒くなりましたね...

( 2007.12.30 藤井宏行 )


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