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Romeo   Op.61-4  
  8 Laulut
ロメオ  
     8つの歌

詩: タバストシェルナ (Karl August Tavaststjerna,1860-1898) フィンランド
    Laureatus: epopé i tretton sånger : jämte en samling efterlämnade dikter  Romeo

曲: シベリウス (Jan Sibelius,1865-1957) フィンランド   歌詞言語: スウェーデン語


Om du en natt helt plötsligt hörde strängar,
Som knäpptes eldigt under din balkong,
Och se'n en röst,som sjöng en sydländsk sång,
Säg,ropade du väl på dina drängar?

Mahända lät du hellre natten lång
Mig trampa fritt i dina blomstersängar
Och slängde icke några kopparpengar
Ner till den stackars sångaren engång!

Ja,jag kan drömma om en silkesstege,
Som fälldes tveksamt från din balustrad,
Och som mig bar med fibrer,spunne sege.

Jag kan se sångarn svinga stolt och glad
Ej såsom nattens tjuf,den lumpet fege,
Men såsom Romeo på serenad.

もしあなたが ある夜突然にギターの音を聞いたなら
弾ける炎のように あなたのバルコニーの下で
そして声を聞いたら、南の国のことを歌う歌声を
-答えてください、あなたは声をあげてあなたの召使いを呼びますか?

それだったらあなたは一晩中好きにさせる方が良いのではないですか
私にあなたを花と讃える歌を自由に歌わせる方が
そして決して銅のコインを投げ落としたりしないで
このあわれな歌い手を追い払おうとして

そうしたらわたしは夢見ることができる シルクのはしごが
手すりからおずおずと降ろされてきて
その丈夫な繊維で私を上がらせてくれることを

わたしは見ることができる 誇らしげに幸せそうに登ってゆく歌い手を
ぼろをきてびくびくしている夜の泥棒ではなく
セレナーデを歌うロメオのように


これはあまり歌われることのない歌だと思います。キム・ボルイの歌った歌曲集以外では私もトム・クラウゼの歌曲全集での歌くらいしか耳にしたことはありません。
しかし非常に面白い響きのするセレナーデなので聴いてみての印象はなかなかのものがあります。歌詞も面白いですね。ロメオとは恐らくジュリエットのバルコニーへと忍び込むシェイクスピアの戯曲の主人公でしょう。彼にわが身をなぞらえながら、恐らく答えてくれていないバルコニーの中の人へと思いを訴えています。

( 2007.12.08 藤井宏行 )


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