TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


Ah! May the Red Rose Live Always    
 
ああ!赤いバラよいつまでも咲いていてくれ  
    

詩: フォスター (Stephen Collins Foster,1826-1864) アメリカ
      

曲: フォスター (Stephen Collins Foster,1826-1864) アメリカ   歌詞言語: 英語


Ah! may the red rose live alway,
To smile upon earth and sky!
Why should the beautiful ever weep?
Why should the beautiful die?
Lending a charm to ev'ry ray
That falls on her cheeks of light,
Giving the zephyr kiss for kiss,
And nursing the dew drop bright
Ah! may the red rose live alway,
To smile upon the earth and sky!
Why should the beautiful ever weep?
Why should the beautiful die?

Long may the daisies dance the field,
Frolicking far and near!
Why should the innocent hide their heads?
Why should the innocent fear?
Spreading their petals in mute delight
When morn in its radiance breaks,
Keeping a floral festival
Till night loving primrose wakes
Long may the daisies dance the field,
Frolicking far and near!
Why should the innocent hide their heads?
Why should the innocent fear?

Lulled be the dirge in the cypress bough,
That tells of departed flowers!
Ah! that the butterflys gilded wing
Fluttered in evergreen bowers!
Sad is my heart for the blighted plants
Its pleasures are aye as brief
They bloom at the young years joyful call,
And fade with the autumn leaf:
Ah! may the red rose live alway,
To smile upon earth and sky!
Why should the beautiful ever weep?
Why should the beautiful die?


ああ! 赤いバラよいつまでも咲いていてくれ
大地と空に向かってほほえむために!
どうして美しいものがいつまでも泣き続けなきゃならないんだ?
どうして美しいものが死ななくちゃならないんだ?
あらゆる光に魅力を与えてくれ
彼女のほほを輝かせる光に
西風のキスにキスで答えてくれ
そして露の雫を輝かせておくれ
ああ! 赤いバラよいつまでも咲いていてくれ
大地と空に向かってほほえむために
どうして美しいものがいつまでも泣き続けなきゃならないんだ?
どうして美しいものが死ななくちゃならないんだ?

いつまでも ヒナギクよ 野原で踊り
遠くでも近くでもはしゃぎまわっておくれ!
どうして清らかなものが頭を隠さなきゃならないんだ?
どうして清らかなものが怖がらなきゃならないんだ?
花びらを無言の喜びで開いておくれ
朝が輝かしい夜明けとともに始まるときに
花のお祭りを続けていておくれ
かわいいプリムローズが目覚める夜まで
いつまでも ヒナギクよ 野原で踊り
遠くでも近くでもはしゃぎまわっておくれ!
どうして清らかなものが頭を隠さなきゃならないんだ?
どうして清らかなものが怖がらなきゃならないんだ?

糸杉の枝が奏でる別れの歌で眠れ
去り行く花たちに語りかける歌で!
ああ! 蝶たちの輝く羽根が
常緑樹の木陰で羽ばたくのに!
枯れてしまった植物を思う私の心は悲しい
私の心の喜びはほんの束の間のこと
花たちは年の初めの陽気な呼び声と共に咲き誇るが
秋の落ち葉と共に色あせる
ああ! 赤いバラよいつまでも咲いていてくれ
大地と空に向かってほほえむために
どうして美しいものがいつまでも泣き続けなきゃならないんだ?
どうして美しいものが死ななくちゃならないんだ?


フォスターはアイリッシュ系の移民の子でしたから、その音楽のベースにもアイルランドの音楽が流れています。この曲の静かな美しさなどもアイルランド民謡と言われれば信じてしまいそうな味わい。フォスターらしい個性は弱いかも知れませんが、そのかわりに溜息が出るような美しいメロディに溢れています。
ということでフォスターの代表曲として取り上げられることはなくとも、彼の作品集としてCD1枚分の録音をされるときにはけっこう良く取り上げられる曲です。私の手元にあるフォスターのCDでも、「フォスターの夜会」ではジャン・デガエタニのメゾソプラノ、また「American Dreamer」ではトマス・ハンプソンのバリトンの染み入るような歌声で収録されていました。1850年の作品で作詞も彼自身。詞は素朴そのものです。
そして歌では詞の各行の最後をちょっと溜めるように引きずるのが余韻を残してたいへん素敵に響きます。

( 2007.11.30 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ