Uncle Ned |
アンクル・ネッド |
Dere was an old Nigga,dey call'd him Uncle Ned He's dead long ago,long ago! He had no wool on de top ob his head De place whar de wool ought to grow. (chorus) Den lay down de shubble and de hoe Hang up de fiddle and de bow: No more work for poor Old Ned He's gone where the good Niggas go. When Old Ned die Massa take it mighty bad, De tears run down like de rain; Old missus turn pale,and she gets berry sad Cayse she nebber see Old Ned again. (chorus) Den lay down de shubble and de hoe Hang up de fiddle and de bow: No more work for poor Old Ned He's gone where the good Niggas go. His fingers were long like de cane in de brake, He had no eyes for to see; He had no teeth for eat de corn cake So had to let de corn cake be. (chorus) Den lay down de shubble and de hoe Hang up de fiddle and de bow: No more work for poor Old Ned He's gone where the good Niggas go. |
ひとりの年老いた黒人がいた、みな彼をアンクル・ネッドと呼んでた 彼は死んじまった、ずっとずっと昔に 彼の頭のてっぺんにゃモジャモジャ毛はなかった ほんとだったら毛があるところに (コーラス) だからシャベルと鍬を置いて ヴァイオリンと弓も入れてやろうぜ 哀れなネッドじいさんにもうつらい仕事はない 彼は良い黒人が行くところに行ってしまったから ネッドじいさん死んだとき 主人はものすごく悲しんだ 涙の粒は雨あられと流れた オールドミスは真っ青になり、彼女もとても悲しんだ だってもう二度とネッドじいさんには会えないんだから (コーラス) だからシャベルと鍬を置いて ヴァイオリンと弓も入れてやろうぜ 哀れなネッドじいさんにもうつらい仕事はない 彼は良い黒人が行くところに行ってしまったから 彼の指はまるでサトウキビ畑のキビみたいに長かったし 彼は見える目を持ってなかった コーンケーキを食べられる歯も持ってなかった だからコーンケーキはそのままお預けだったのさ (コーラス) だからシャベルと鍬を置いて ヴァイオリンと弓も入れてやろうぜ 哀れなネッドじいさんにもうつらい仕事はない 彼は良い黒人が行くところに行ってしまったから |
ユーモラスな詩に音楽、これもフォスターの初期の作品(1848)で、典型的なミンストレルショーの歌です。
奴隷となった黒人たちの死は、有名な「聖者の行進」などを思い起こすまでもなく、「生きているときはつらい苦役ばかりだったから、死んで幸福な天国に行けることの方がずっと嬉しい」ということにもなるのでしょう。
コーラスの部分の「良い黒人が行くところ」とは言うまでもなく天国のことです。スコップや鍬、ヴァイオリン(フィドル)や弓を置くというのは彼の柩の中に遺品として一緒に入れるということなのでしょうか。そんな風に詞も音楽も味わい深いところもありますが、今やほとんど取り上げられることもないようです。
( 2007.11.30 藤井宏行 )