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Lykken mellem to mennesker   Op.26-1  
  Tre sange
ふたりの間のしあわせは  
     ヴィゴ・ストゥッケンベアの詩による3つの歌

詩: ストゥッケンベア (Viggo Stuckenberg,1863-1905) デンマーク
      

曲: アルネス (Eyvind Alnæs,1872-1932) ノルウェー   歌詞言語: ノルウェー語


Lykken mellem to Mennesker
er hverken Hu! eller Hej!
snarest er den et ensomt Græs,
der grønnes paa stenet Vej.

Lykken mellem to Mennesker
er hverken Kys eller Klap,
snarest er den et Skumringssus,
der aander,hvor Solen slap.

Lykken mellem to Mennesker
er som den dunkle Natt,
stille,men med de tusinde,
tavse Stjerner besat.

ふたりの間のしあわせは
ときめきや会話にあるのではない
それはひっそり生えた草
舗装された道の上の緑

ふたりの間のしあわせは
キスや愛撫にあるのではない
それは夕暮れの息づかい
一日の終わりを告げるかのような

ふたりの間のしあわせは
静かな夜の中にある
穏やかな、だが幾千もの数の
星の輝きが持っている


ノルウェーのクラシック歌曲というと、グリーグの作品が突出しているだけに他の作曲家の作品はなかなか耳にすることができません。このエイヴァン・アルネスもグリーグのスタイルをもっと洗練した美しい歌曲をたくさん書いているようですが、ほとんど耳にする機会はないのではと思います。
ノルウエーのSimaxというレーベルにこのアルネスの歌曲集があり、同じノルウェーのグリーグやシンディングの歌曲集(Naxos)でその楚々とした美しい声を聞かせてくれたアルネセンの歌で耳にすることはできますが、このCDも今や非常に入手は難しいかも知れません。
唯一ご紹介したこの曲だけは、ノルウエーが生んだ大ソプラノ、キルステン・フラグスタートの古い録音で耳にすることのできる(Pearl他いくつかのレーベルで復刻されています)アルネスの代表作です。
詩が、長く連れ添った夫婦の静かな情愛をひそやかに歌ったようなもので、アルネスの穏やかな作風にぴたりとはまった名曲です。
1936年の録音ですから年齢的にまだこの歌の雰囲気にぴったりの枯れ具合はありませんが、やはりこの曲ではフラグスタートの録音が素晴らしいです。
彼女はもっと若いころに、作曲者自身のピアノ伴奏でもこの曲を歌っているのだそうで、この録音もEMIにあるようです。

ヴィゴ・ストゥッケンベア( Viggo Stuckenberg (1863-1905) )はデンマークの詩人。1890年代に活躍したひとなのだそうです。

( 2004.05.16 藤井宏行 )


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