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I'm An Ordinary Man    
  My Fair Lady
私は普通の男さ  
     ミュージカル「マイ・フェア・レディ」

詩: ラーナー (Alan Jay Lerner,1918-1986) アメリカ
      

曲: ロウ (Frederick Loewe,1904-1988) アメリカ   歌詞言語: 英語


詩:著作権のため掲載できません。ご了承ください
[ヒギンズ]
私は見るんだ その瞬間を 女性に仲よくなるのを許すと 私と
その女は嫉妬深く 厳しく 疑い深い とんでもない厄介者になる
私は見るんだ その瞬間を 私が仲よくなろうとすると 一人の女性と
私はわがままで横暴になってしまうのだ
そんなわけで私はここにいる 心に決めた独身主義者として
そしてたぶん ずっとこのままだろう
結局のところピカリング...

私は普通の男さ
何も望んだりはしないんだ 普通のチャンス以上のことは
したいように正確に暮らし 望む通りに正確に行動する
平均的な男なんだ エキセントリックな思いつきなどしない
生きたいと思ってるんだ 争いのない人生を
何でもしながら ベストだと思うことは 自分にとって
ただの普通の男なんだ...

だが 人生に女性を入れて見たまえ 君の平穏な静けさなどおしまいだ
その女は改装するだろう 君の家を地下室から屋根裏まで
それから夢中になるんだ 君をオーバーホールする楽しみに

人生に女性を入れて見たまえ 壁際に追い詰められるだけだ
計画を立てても 君は気付くだろう
彼女は何か他のことを考えていると
それでどちらかをするのではなく 君は別のことをすることになる
どちらもまったく好きではない

君は話したいだろうが キーツやミルトンのことを
彼女は話したいんだ 愛のことだけを
君が見に行っても 演劇やバレエを
その時間を使うことになる 彼女の手袋を探すのに

人生に女性を入れて見たまえ
君は呼び寄せることになる 永遠の争いを
買いたい奴らには買わせろ 結婚指輪を
それを欲しがってる小さな手に
私は喜んでしてやろう 歯医者にドリルで削らせることを
一度でも私の人生に女性を入れるくらいなら


私はとてもジェントルマンだ
気性おだやかで 性格の良い
不平を言うなど聞いたことがないだろう
温かい情を持っているのだ
大量に この血管の中に
忍耐強い男なのだ 指の先まで
決してできなかったし これからもしないであろう
侮辱的な発言を自分の唇から発するなど
まさに真のジェントルマンなのだ

だが 人生に女性を入れて見たまえ
忍耐には出番などないぞ
彼女はアドバイスを求め 君の返事が簡潔明瞭で
彼女が耳を傾けても 外に出たら
するのはまさに自分のしたいことだけなのだ!

君は優雅で洗練された男だ
決して話すことはなかった 静けさを越えて
今突如 君は言葉を使い出すことになる
下品な水夫も赤面させるような!

人生に女性を入れて見たまえ
ナイフに突っ込んで行くようなものだ!
作らせればいい 同性の他の奴らに自分の首を絞める結び目を
私はスペイン異端審問の新装版の方がましだ
一度でも私の人生に女性を入れるくらいなら


私は静かに暮らす男だ
好むのだ 夜は過ごすのを 自分の部屋の沈黙の中で
安らかな雰囲気が好きなのだ
未発見の墓のような
思索にふける男なのだ 哲学的な喜びを持つ
瞑想を 熟考を好む
世俗の狂った非人間的な騒音から離れて
ただ静かに暮らす男だ

だが 人生に女性を入れて見たまえ 君の安息日は終わりだ
列をなして絶えることなくやって来る 彼女の友達の軍団が
お喋りに来るのだ さえずりに
そして彼女に伝えるために 君の何が問題なのかを!

彼女には元気一杯の 騒々しい家族がいるだろう
そいつらが一斉に降って湧いて来るのだ
彼女には巨大なワグネリアンの母親がいて
その声でガラスを打ち砕く
人生に女性を入れて見たまえ
人生に女性を入れて見たまえ...

私は決して人生に女性を入れたりしないぞ

(詞は大意です)

あまり歌うことは得意でなかった俳優レックス・ハリソン。彼に充てられたナンバーのどれもが饒舌なばかりの言葉の連射です。こういうのはちゃんとした対訳でみないと面白さが分かりにくい所だと思います。今回原詞と格闘して見て気付いたことがたくさんありました。A.J.ラーナーの言葉の操り方の巧みさにひたすら感銘です。

( 2021.10.09 藤井宏行 )


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