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Allons-y Chochotte    
 
そうしよう、ショショット  
    

詩: デュランテ (D. Durante,-) フランス
      

曲: サティ (Alfred Erik Leslie Satie,1866-1925) フランス   歌詞言語: フランス語


Lorsque je vis Chochotte,
Elle me plut carrément ;
J’lui dis: “Êtes-vous mascotte ?”
“Mais monsieur certainement.”
“Alors sans plus attendre
Je veux être votre époux.”
Elle répond d’un air tendre :
“Je veux bien être à vous,
Mais pour cela,il vous faudra
Demander ma main à papa.”
Allons-y Chochotte,Chochotte...
Allons-y Chochotte,Chochotte allons-y.

Le soir du mariage,
Une fois rentrés chez nous,
J’prends la fleur de son corsage
Je fourre mon nez partout.
“Alors” me dit ma femme,
“Avant tout écoute-moi
J’vais couronner ta flamme.
Puisque tu m’aimes,prends-moi.
Mais pour cela il te faudra
Ne pas m’chatouiller sous le bras.”
Allons-y Chochotte,Chochotte...
Allons-y Chochotte,Chochotte allons-y.

V’là qu’au moment d’bien faire,
On entend sur l’boul’vard
Un refrain populaire
Et comme un bruit d’pétards
C’est une sérénade
Que donn’t en notre honneur
Un’ band de camarades
Qui travaillent tous en choeur,
S’accompagnant des instruments
En carton,à cordes,à vent.
Allons-y Chochotte,Chochotte...
Allons-y Chochotte,Chochotte allons-y.

Le lendemain,Chochotte
Me dit : “Mon p’tit Albert,
J’veux un fils qui dégote
Mozart et Meyerbeer.
Pour en faire un prix de Rome
T’achèteras un phono
Que tu r’mont’ras mon petit homme
Au moment psycholo et l’on march’ra
De ce moment là,comme ton cylindre
L’indiquera.”
Allons-y Chochotte,Chochotte...
Allons-y Chochotte,Chochotte allons-y.

Neuf mois après,Chochotte
Me rend papa d’un garçon.
“Ah !,” s’écrie “Saperlotte !”
La sag’femme “Que vois-j’donc ?”
“Qu’avez-vous donc,Madame ?
Pourquoi crier si haut ?”
Lui demanda ma femme.
?N’a-t-il pas tout ce qu’il faut ?”
“Oui,mais voilà,on peut lir’là
Sur son p’tit nombril c’refrain-là :
Allons-y Chochotte,Chochotte.
Allons-y Chochotte,Chochotte allons-y !

ショショットに初めて会ったとき
ぼくはたちどころに好きになった
ほくは聞いた「ぼくのマスコットになってくれる?」
「ええ あなた もちろんですわ」
「それじゃもうこれ以上待てないから
きみの亭主になりたいな」
彼女はやさしい様子で答えた
「あたしももちろんあなたと一緒になりたいわ
でもそのためにはしなくちゃダメなの
あたしの結婚の許しを パパに」
そうしよう、ショショット、ショショット
そうしよう、ショショット、ショショット そうしよう

結婚式の夜
ぼくらはひとたび家に帰ると
ぼくは彼女のブラウスから花を取って
鼻をあちこち突っ込んだ
「ねえ」とぼくの妻は言った
「その前にあたしの言うことを聞いて
あなたのその炎を満たしてあげる
愛してくれているんだから 奪ってもいいわ
でもそのためにはしなくちゃダメなの
あたしの腋の下をくすぐるのだけはガマンしてね」
そうしよう、ショショット、ショショット
そうしよう、ショショット、ショショット そうしよう

まさにすべてうまく行こうとしていたとき
通りの方から聞こえてきた
有名なメロディが
まるで爆弾の音みたいに
そいつはセレナードだ
ぼくたちふたりに捧げられた
仲間たちのバンドだ
いつも一緒に働いている
伴奏している楽器は
ボール紙でできた 弦に管楽器
そうしよう、ショショット、ショショット
そうしよう、ショショット、ショショット そうしよう

あくる日、ショショットが
ぼくに言った:「ねえ アルベール
あたし立派な息子が欲しいわ
モーツアルトやマイヤベーアを超える息子が
それでローマ大賞を取らせるために
レコードプレーヤーを買ってちょうだい
それをまた取り出すのよ あたしの小さい坊やが
物心ついて 歩き始めたときに
それからはね、レコードプレーヤーが
音楽を教育してくれるわ」
そうしよう、ショショット、ショショット
そうしよう、ショショット、ショショット そうしよう

それから9ヶ月、ショショットは
ぼくをひとりの男の子の父親にした
「ああ!」という叫び「オーマイガッ!」
助産婦が言った「何てことなの?」
「何があったの、マダム?
どうしてそんな大声を上げるの?」
と妻が尋ねる
「どこかに障害があるのかしら?」
「いいえ、でもここに、読めますでしょう
この子のおへその上にこの歌の文句が」
そうしよう、ショショット、ショショット
そうしよう、ショショット、ショショット そうしよう


面白い歌詞となかなか素敵なメロディでしたのでサティではこれも取り上げることにしました。オチはありがちですけれども、全体が醸し出す雰囲気は面白いです。こんな感じがフランス流のユーモアなんでしょうか。日本で言うとなんとも新喜劇風の雰囲気が濃厚ですが、あまり砕けて訳す言語能力もありませんのでこんなところで。「ショショット」という名前がたいへん面白く響きます。

( 2007.11.17 藤井宏行 )


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