朝に |
|
おまへの心が 明るい花の ひとむれのやうに いつも 眼ざめた僕の心に はなしかける ≪ひとときの朝の この澄んだ空 青い空 傷ついた 僕の心から 棘とげを抜いてくれたのは おまへの心の あどけない ほほゑみだ そして 他愛もない おまへの心の おしやべりだ ああ 風が吹いてゐる 涼しい風だ 草や 木の葉や せせらぎが こたへるやうに ざわめいてゐる あたらしく すべては 生れた! 霧がこぼれて かわいて行くとき 小鳥が 蝶が 昼に高く舞ひあがる |
|
( 2021.05.29 藤井宏行 )