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Prinsessen   EG133  
 
王女  
    

詩: ビョルンソン (Bjørnstjerne Bjørnson,1832-1910) ノルウェー
    Samlede Digte I - 1851-1870  Prinsessen

曲: グリーグ (Edvard Grieg,1843-1907) ノルウェー   歌詞言語: ノルウェー語


Prinsessen sad højt i sit Jomfrubur,
Smaagutten gik nede og blæste paa Lur.
“Hvi blæser Du altid,ti stille,Du smaa,
det hæfter min Tanke,som vide vil gaa,
nu,naar Sol gaar ned.”

Prinsessen sad højt i sit Jomfrubur,
Smaagutten lod være at blæse paa Lur.
“Hvi tier Du stille,blæs mere,Du smaa,
det løfter min Tanke,som vide vil gaa,
nu,naar Sol gaar ned.”

Prinsessen sad højt i sit Jomfrubur,
Smaagutten tog atter og blæste paa Lur.
Da græd hun i Aftnen og sukkede ud:
“o,sig mig,hvad er det mig fejler,min Gud! -
Nu gik Solen ned.”

王女が高みに座っている 彼女の部屋の中
その下では少年が 角笛を吹いている
「なぜ角笛を吹くの 静かにおし ちび
 私の気持ちが邪魔されるわ、外に行きたいのに
 もうすぐ太陽が沈む もうすぐ太陽が沈む」

王女が高みに座っている 彼女の部屋の中
少年が夕日の中 角笛を吹くのを止める
「なぜ静かになるの 吹くのよ ちび
 私の気持ちが高められるわ、外に行きたいの
 もうすぐ太陽が沈む もうすぐ太陽が沈む」

王女が高みに座っている 彼女の部屋の中
少年が夕日の中 また角笛を吹く
すると彼女はこの夕べに涙に暮れ震える
「おお あわれな私 なぜこんなに悲しいの、神様!
 もう太陽が沈んでしまった、もう太陽が沈んでしまった!」


作品番号が付いていない歌曲ですがグリーグの代表作としてよく取り上げられます。あまり彼の歌曲としては私には好みの作品ではないのですが、悲しいメロディに北欧の情緒がほんのりと入るところはやはり多くの方に好まれるところなのでしょうか。歌曲の紹介がほとんどない音楽の友社の作曲家紹介シリーズの「北欧の作曲家」のグリーグの項でもなぜだかこれは取り上げられていますし、日本でも入手が容易(と思われる)グリーグの歌曲を収録したCDの中でもバーバラ・ボニーのものやボディ・アルネセンのものなどに収録されています。
詞はノルウェーの大詩人のひとり、ビョスンスチョルネ・ビヨルンソンですが、この詩の意味や背景についてはよく分かりませんでした。詩を見るからに背後には何か象徴的な意味や物語が間違いなく秘められていそうな感じなのではありますが...
古い旋法が使われているのでしょうか。悲しいメロディながら非常に清楚な味わいで、それが北欧の叙情的に明るい旋律に一瞬だけ変わるところなどはなかなかすばらしいです。

ちなみにこの曲、ディーリアスもメロディを付けています。彼の作品のタイトルは“Twilight Fancy”(たそがれどきの幻想)。タイトルだけ見るとこちらの方が雰囲気がいい感じですね。

( 2007.11.03 藤井宏行 )


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