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一粒の麦    
 
 
    

詩: 久保田宵二 (Kubota Shouji,1899-1947) 日本
      

曲: 服部良一 (Hattori Ryouichi,1907-1993) 日本   歌詞言語: 日本語


一粒の麦にも日が照る 雨が降る
空の恵みの暖かさ
土に生きれば ふるさとの
風は緑の 春を歌うよ

一粒の麦にも芽が出る 花が咲く
青い花実の快さ
里の乙女と 育ち来て
先ははるばる 雲と添えるよ

一粒の麦にも朝露 夜の露
伸びる力の逞しさ
すぐに林の 夕月を
とても楽しく 帰る家路よ



このほんの数年前まではコロムビア・リズム・ボーイズたちとジャズのスキャットではっちゃけていた久保田&服部コンビも、さすがにこの時期にはそういうわけにも行きません。健康的な歌詞にしみじみとした曲想のこんな曲を書いています。この歌の吹き込みは藤山一郎と奈良光枝ということで歌唱力は折り紙付き、ですがやはり作詞作曲コンビの本領発揮とはいかないところがこの歌を忘れ去らせてしまった一番の元凶でしょうか。

( 2021.03.07 藤井宏行 )


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