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祇園小唄    
 
 
    

詩: 長田幹彦 (Nagata Mikihiko,1887-1964) 日本
      

曲: 佐々紅華 (Sassa Kouka,1886-1961) 日本   歌詞言語: 日本語


月はおぼろに 東山
霞む夜毎の かゞり火に
夢もいざよふ 紅桜
しのぶ思ひを 振袖に
祇園恋しや だらりの帯よ

夏は河原の 夕涼み
白い襟あし ぼんぼりに
かくす涙の 口紅も
燃えて身を焼く 大文字
祇園恋しや だらりの帯よ

鴨の河原の 水やせて
咽ぶ瀬音に 鐘の音
枯れた柳に 秋風が
泣くよ今宵も 夜もすがら
祇園恋しや だらりの帯よ

雪はしとしと まる窓に
つもる逢瀬の さしむかひ
灯影つめたく 小夜ふけて
もやい枕に 川千鳥
祇園恋しや だらりの帯よ




佐々の代表作のひとつ。超日本情緒あふれる一品です。私の佐々に対するイメージはこの曲だったので、のちに多数の「ジャズ・ソング」を書いた人と知ってとても意外に思ったことがあります。

( 2021.02.14 藤井宏行 )


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