希望のハンドル 映画「龍涎香」 |
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若い身空で 円タクかせぎ と言うて 軽蔑しちゃ困る 仰ぐ青空 前途は広い 抱いた大望は 伊達じゃない 流し円タク しがないけれど と言うて 軽蔑しちゃ困る 今朝の出掛けに あの娘がくれた かわい人形は マスコット 街のほこりに まみれちゃ居れど と言うて 軽蔑しちゃ困る 恋の十字路 ハンドルまかせ わたる世間は 腕まかせ その日ぐらしの 円タクなれど と言うて 軽蔑しちゃ困る とかく浮世は 流線形よ 明日は希望の 花が咲く |
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久米正雄の同名の小説を映画化した際に、原作者自身が歌詞を書き、主演の高田稔が歌っています。円タクとは当時出現した大都市圏内を1円でどこまでも走るタクシーのことです。演歌調ですが軽快でノリのいいメロディは江口の真骨頂と言えましょう。
( 2021.02.12 藤井宏行 )