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流浪の涙    
 
 
    

詩: 久保田宵二 (Kubota Shouji,1899-1947) 日本
      

曲: 江口夜詩 (Eguchi Yoshi,1903-1978) 日本   歌詞言語: 日本語


仰げば氷る 空の月
野には身に沁む 草の風
涙に続く さすらいは
いづこの土地が 墓所(はかしょ)やら

南に北に さまよえど
人の情は 薄羽の
冷たきものと 知らされて
荒野(あれの)の涯を 今日も行く

希望も夢も 捨てたれど
昔恋しき 月の夜は
国境越える 幌馬車の
小暗き隅に 忍び泣く

春去り春は めぐれども
あわれわが世の 春は消え
朝露夜露 草の露
嘆に褪せし 袖に散る



昭和の名歌手のひとり 近江俊郎の実施デビュー作品。ここでは「大友博」の名で歌っています。面白いのは作詞の久保田宵二は水久保弘、作曲の江口は今井三郎と全員別名でクレジットしていること。レコード会社専属の縛りがきつかった当時はこういうことが結構あったようです。

( 2021.01.31 藤井宏行 )


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