Korobeiniki |
旅商人 |
«Oj,polna,polna korobushka, Est’ i sittsy i parcha. Pozhalej,moja zaznobushka, Molodetskogo plecha! Vydi,vydi v rozh’ vysokuju! Tam do nochki pogozhu, A zavizhu chernookuju ? Vse tovary razlozhu. Tseny sam platil nemalye, Ne torgujsja,ne skupis’: Podstavljaj-ka guby alye, Blizhe k milomu sadis’!» Vot uzh pala noch’ tumannaja, Zhdet udalyj molodets. Chu,idet! ? prishla zhelannaja, Prodaet tovar kupets. Katja berezhno torguetsja, Vse boitsja peredat’. Paren’ s devitsej tseluetsja, Prosit tsenu nabavljat’. Znaet tol’ko noch’ glubokaja, Kak poladili oni. Rasstupis’ ty,rozh’ vysokaja, Tajnu svjato sokhrani! |
「おお 一杯だ 一杯だ 行李の中は 更紗と錦で ねぎらってくれよ 俺の愛する人よ この若い丈夫な肩を! 出て来いよ 出て来いよ 丈の高いライ麦畑に! 夜が明けるまでそこで待ってる そして黒い瞳の娘に会えたら- 全部の品物を見せてやろう 元手が俺にはかなりかかったんだ 値切るのはなしだ けちけちするなよ 払ってくれよ お前の赤い唇で 座ってくれよ 愛する者のそばに!」 霧の夜はもう更けた 威勢のいい若者は待っている よし 来たぞ! -お待ちかねの女だ 商人はさっそく商売にかかる カーチャは慎重に交渉してる すべてを渡すのは心配だ 若者は娘にキスをする 頼んでいる 値を上げさせてくれと 深い夜だけが知っている 彼らがどう折り合いをつけたのかは 背を伸ばせ 高いライ麦よ 大事な秘密を守れ! |
小学校のフォークダンスでは定番のメロディ、歌詞冒頭のкоробушка(コロブシュカ:行李)を取って「コロブチカ」と呼ばれることも多いです。民謡のような扱いで歌詞には色々なバージョンがありますが、ネクラーソフのオリジナルは添付のような6節、これが段々と改変されて色々な歌われる版が出て来たようです(原詩のこのあとの部分からも取り上げて足されて行った感じ)。ネクラーソフの原詩は長大な物語詩ですが、その第1の歌はご覧のような若い旅商人の男と黒い瞳の娘の恋の駆け引き。なかなか洒落ています。
( 2021.01.10 藤井宏行 )