風のうたった歌 その三 風のうたつた歌 |
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いつまでも動いてゐたら かなしかつた うたは消えて行つた 呟きはおんなじ言葉をくりかへし よたよたと夜にまぎれた ――夜を待つたのに すこし駈けたら 葉が息をひそめ それからあとはいつまでも笑つてゐた |
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( 2020.12.29 藤井宏行 )