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	風のうたった歌 その一		 				  風のうたつた歌  | 									
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一日 草はしやべるだけ 一日 空は騒ぐだけ 日なたへ 日かげへ過ぎて行くと ああ 花 色とにほひとかがやきと むかしむかし そのむかし 子供は 花のなかにゐた しはあせばかり 歌ばかり 子供は とほく旅に出た かすかに揺れる木のなかへ 忘れてしまつた木のなかへ やさしく やさしく笑ひながら そよぎながら ためらひながら ひねもす 梢を移るだけ ひねもす 空に消えるだけ  | 																
    																
																
																
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( 2020.12.29 藤井宏行 )