TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


子守唄    
 
 
    

詩: 深尾須磨子 (Fukao Sumako,1888-1974) 日本
      

曲: 中田喜直 (Nakada Yoshinao,1923-2000) 日本   歌詞言語: 日本語


詩:著作権のため掲載できません。ご了承ください


中田作曲の子守唄というと、ものすごく優しい音楽を予想します。確かにいつもの中田メロディ全開ではあるのですが、詞が深尾須磨子ということで一筋縄では行かない不思議な作品に仕上がっています。ピアノ伴奏の前衛的な響き、曲想や調性がくるくる変わり、間には朗唱も入ります。
「皆さん おたがいに こうした時代に生きてゆくには 眠りが何よりの救いです」という冒頭の導入から凝りに凝っていますし、最後は有名な日本の子守唄「ねんねん ころりよ おころりよ」のメロディを引用してハミングも交えて静かに曲を終えます。その部分の深尾の歌詞がこちら
「母が私に歌ってくれた子守唄を 私も皆さんにうたってあげましょう」
実に絶妙なエンディングではないでしょうか。歌いこなすのはかなり難しい印象ですがとても素敵な歌です。

( 2020.12.16 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ