感傷の手 月に吠える |
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わが性のせんちめんたる あまたある手をかなしむ 手はつねに頭上にをどり また胸にひかりさびしみしが しだいに夏おとろへ かへれば燕はや巣を立ち おほ麦はつめたくひやさる ああ、都をわすれ われすでに胡弓を弾かず 手ははがねとなり いんさんとして土地(つち)を掘る いぢらしき感傷の手は土地を堀る |
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( 2019.09.22 藤井宏行 )