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グレース ダーリング    
  大正少年唱歌
 
    

詩: 葛原しげる (Kuzuhara Shigeru,1886-1961) 日本
    大正少年唱歌第10集 10 

曲: 小松耕輔 (Komatsu Kousuke,1884-1966) 日本   歌詞言語: 日本語


波ぞ唸る 風ぞ荒るゝ
 嵐にまじる夜深(よふけ)の聲は
  力の限り 叫べる聲は
   救(すくひ)求むる あはれ 難破船

父にすすめ オール取りて
 木の葉の如く 沈みつ 浮きつ
  荒波こえて 漕ぎ行く少女(をとめ)
   あはれ イギリス 孤島の少女(せうぢょ)

腕(かひな)疲れ 息はたゆる
 されども 力つゞかむ限り
  尊とき人の生命(いのち)をすくふ
   強き願ひに心ぞ勇む



グレイス・ダーリングはロングストーン島(Longstone)の灯台守ウィリアム・ダーリングの娘で19世紀に生きておりました。「1838年9月7日、彼女が22歳のとき、強い風と濃い霧の中、ハーカー岩(Harker rock)で座礁したフォーファーシャイア号から、父とともに9人を救助した。」とWikipediaにはあります。今や忘れ去られたお話ですが、昭和の初めにはまだまだ人口に膾炙していたのでしょう。

( 2020.02.11 藤井宏行 )


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