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ワシントン 大正少年唱歌 |
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小さな手斧を 片手にさげて 庭に出て來た 一人の子供 手斧の切味 試さんものと あちらこちらと 見廻す中に 程よい太さの 櫻を見つけ 勇みに勇んで 切りつけた 切味美事な 手斧をさげて 勇み喜び 子供はかへる 後から出て來た 子供の父は 驚き悲しみ 子供を呼んで 「父のゐぬ間に 大事な櫻 切り倒せしは 誰なるぞ」 自分の倒した 櫻を見つめ 顔を上げずに 無言のまゝで お庭に突っ立ち 動かぬ子供 やがてはらはら 涙を流し 心の底から お詫をすれば 切られた櫻も うれしさう |
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( 2020.02.11 藤井宏行 ）