森の娘 戯曲「沈鐘」 |
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どこからわたしや 来たのやら いつまたどこへ 帰るやら 咲いてはしぼむ 花ぢややら むれてはあそぶ 小鳥やら 小鳥が森に さへずれば 母さん知らぬ 恋しさよ 花さく春も すぎゆけば 父さんあはぬ なつかしさ ふた親知らぬ 家もなき 私は森の 娘にて こがねの髪を 梳きながら 小鳥や花と 暮らそもの |
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( 2020.01.31 藤井宏行 )