Kak sladko s toboju mne byt’ |
あなたのそばにいる甘いひととき |
Kak sladko s toboju mne byt’, I molcha dushoj pogruzhat’sja V lazurnye ochi tvoi. Vsju pylkost’ vse strasti dushi Tak sil’no oni vyrazhajut, Kak slovo ne vyrazit ikh I serdtse trepeshchet nevol’no pri vide tebja! Ljublju ja smotret’ na tebja, Tak mnogo v ulybke otrady I negi v dvizhenjakh tvoikh. Naprasno khochu zaglushit’ poryvy dushevnykh volnenij I serdtse rassudkom unjat’, Ne slushaet serdtse rassudka pri vide tebja! Nezhdannoju chudnoj zvezdoj javilasja ty predo mnoju I zhizn’ ozarila moju. Sijaj zhe,ukazyvaj put’, vedi k neprivychnomu schast’ju Togo,kto nadezhdy ne znal, I serdtse utonet v vostorge pri vide tebja! |
あなたのそばにいる甘いひととき 心は静かに引き込まれる あなたの青い瞳の中へと あなたの魂の燃え上がる情熱は とても強く、瞳の中に輝いている それは言葉にいい表せないほど 私の心は弾む、あなたがそばにいるときは わたしはあなたを見ているのが好き あなたの楽しそうなほほえみを 幸せそうな振る舞いを見るのが むなしくわたしは鎮めようとする この心の激しいときめきを 理性の力で抑えようとするけれど 心はちっとも言うことを聞かない、あなたがそばにいるときは あなたは思いがけず現れた 私の輝く星 わたしの人生を照らしてくれる 光り輝き、導いてくれる 今まで知らなかった幸せにと わたしは希望を持たなかったけれど 心は今、喜びで一杯、あなたがそばにいるときは |
非常に情熱的な愛の歌ですが、グリンカの付けたメロディは楚々とした悲しげなもの。だいぶ詩のイメージとは違います。わたしになんか不釣合いの素敵な人だわ、っていうような感覚でしょうか。恋に落ちたときの不安さ、やるせなさがうまく出ている不思議な歌です。ところどころちらっと明るい表情を見せますが、全体のトーンはやはり悲しいです。残念ながら詩人のピョートル・リンディン(Pyotr Ryndin)については経歴も含めよく分かりませんでしたが、グリンカは彼の詩に他にもいくつか曲を付けています。その中ではこれが一番有名な曲でしょうか。ヴィシネフスカヤ/ロストロポーヴィチのDG盤以外でもたくさんの録音を聴くことができます。
( 2006.10.13 藤井宏行 )