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Regenlied   Op.59-4  
  Acht Lieder und Gesänge
「余韻」作品59-4_「雨の歌」遺作24(1870年作曲)  
     8つの歌曲と歌

詩: グロート (Klaus Groth,1819-1899) ドイツ
    Hundert Blätter,Paralipomena zum Quickborn  Regentropfen aus den Bäumen

曲: ブラームス (Johannes Brahms,1833-1897) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Regentropfen aus den Bäumen
Fallen in das grüne Gras,
Tränen meiner trüben Augen
Machen mir die Wange naß.

Wenn die Sonne wieder scheinet,
Wird der Rasen doppelt grün:
Doppelt wird auf meinen Wangen
Mir die heiße Träne glühn.

木々より落ちる雨は
青草の上に落ち
わが悲しき目より流れた涙は
頬をぬらす

再び太陽が輝けば、
草はさらに倍に青くなり
わが頬のあつい涙は
さらに倍に燃える

「余韻」作品59-4

この歌曲は、「雨の歌」の補足のようなものとして知られていますが、ブラームスは最初、この曲を出版するつもりはなったようです。
詩の内容は、「雨の歌」と違って、とても悲しい歌です。それに、「雨の歌」とほとんど同じメロディーをつけた理由は、よくわからないですね。「雨の歌」より前に作曲されたのでしょうか。
この曲は「雨の歌」と対で録音されており、「雨の歌」で上げた歌手の録音が上げられます。

「雨」遺作23(1870年作曲、詩;クラウス・グロート)

この曲は、1870年ごろに作曲されたということになっていますが、この時期、ブラームスはクララ・シューマンの娘のユーリエに失恋して,苦しんでおり(「アルトラプソディー」が書かれた)、この歌曲もそうした心境を映していると言いたくなる様な悲しい歌曲です。勿論この曲は、ブラームスの生前には、出版されなかったわけですが。
「余韻」と違って、半音階の進行が多く、とても魅力的な歌曲だと思います。
意外と録音の種類が少なく、私が聴いたのは、
1. エディット・マティス(Pf ヴァイス)
2. ジェシー・ノーマン(Pf バレンボイム)
どちらも素晴らしいですが、私はエディット・マティスをとります。

( 2003.09.11 稲傘武雄 )


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