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Traun! Bogen und Pfeil   Op.33-2  
  Die schöne Magelone
全くだ!弓と矢は  
     美しきマゲローネ

詩: ティーク (Johann Ludwig Tieck,1773-1853) ドイツ
    Liebesgeschichte der schönen Magelone und des Grafen Peter von Provence 3 Traun! Bogen und Pfeil

曲: ブラームス (Johannes Brahms,1833-1897) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Traun! Bogen und Pfeil
Sind gut für den Feind,
Hülflos alleweil
Der Elende weint;
Dem Edlen blüht Heil,
Wo Sonne nur scheint,
Die Felsen sind steil,
Doch Glück ist sein Freund.

全くだ!弓と矢は
敵に対して役に立つ
なすすべがなければ いつの時も 
哀れな者は泣くのみだからな
気高き者に栄光は花開く
太陽が常に輝くところ
岩山険しく聳えるとも
幸運はその友であるだろう


吟遊詩人の歌を聴いたペーターは、自分の心のモヤモヤが若さゆえの冒険心にあることに気づき、両親に旅に出させてくれるよう懇願します。初めは強硬に反対していた二人ですが、ペーターの決意が固いのを知ってやがて折れ、母親はペーターに三つの指輪を与えて、「もしお前の心から愛する女性が現れたなら、この指輪を与えなさい」と言います。後の物語の展開に重要な役割を果たす小道具ですね。そしていよいよペーターの出発の日を迎えます。

そして続く第3章 「いかにして騎士ペーターは自らの両親のもとを去ったか(Wie der Ritter Peter von seinen Eltern zog)へと移ります。
両親との別れをしたペーターは馬にまたがり、たった一人で野辺を駆けます。太陽が昇り、あたりは朝露がきらめいています。
気持ちの昂るペーターには古い歌が心の中から湧いて来て、ひとり大きな声で歌いだすのでした。

豪快なピアノの伴奏に乗せて、短調ですが威勢の良いメロディ(前半部A)が歌われます。詩の後半部(B)はしっとりと歌われますがまた冒頭の威勢良さが帰ってきて、結局A-B-A-B-Aといった感じで繰り返されます。

( 2015.12.06 藤井宏行 )


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