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Le Rossignol des Lilas    
  Second Recueil de 20 mélodies
リラの木のナイチンゲール  
     20のメロディー第2集

詩: ドゥファン (Léopold Dauphin,1847-1921) フランス
      

曲: アーン,レイナルド (Reynald Hahn,1875-1947) フランス   歌詞言語: フランス語


O premier rossignol qui viens
Dans les lilas, sous ma fenêtre,
Ta voix m'est douce à reconnaître!
Nul accent n'est semblable au tien!

Fidèle aux amoureux liens,
Trille encor, divin petit être!
O premier rossignol qui viens
Dans les lilas, sous ma fenêtre!

Nocturne ou matinal, combien
Ton hymne à l'amour me pénètre!
Tant d'ardeur fait en moi renaître
L'écho de mes avrils anciens,
O premier rossignol qui viens!

おお 今年初めてのナイチンゲールがやってきた
リラの茂みを抜け ぼくの窓辺に
お前の声はやさしいからすぐわかる
どんな歌声も敵いはしない

恋の絆に忠実で
またさえずる 神々しい小さきものよ
おお 今年初めてのナイチンゲールがやってきた
リラの茂みを抜け ぼくの窓辺に

夜も朝も どうして
お前の歌声はぼくの心をそんなに打つのか!
こんなに忘れていた気持ちを思い出させるとは
過ぎ去った4月の思い出を
おお 今年初めてのナイチンゲールがやってきた


レイナルド・アーンの歌曲の中では比較的よく取り上げられる歌曲、彼が38歳のときの作品だそうです。メロディのとろけるような美しさはないですが、代わりに爽やかな早春の雰囲気が溢れた佳曲だと思います。
ピアノの間奏に、ナイチンゲールの鳴き声がこだまするようにひそやかに響いてきます。悲しい歌なのですが短調で激しく嘆くのではなく、そっと悲しみをこらえている、そしてその涙をやさしくナイチンゲールが慰めている、そんなイメージを聴いていて受けました。
アーンの歌曲集として録音されたものであれば大抵この曲は収録されていると思います。男女共によく歌われていますが私はこの曲は女性のすがすがしい歌で聴くのが好きですので、マディ・メスプレのものやバーバラ・ヘンドリックスのもの(いずれもEMI)など、ひそやかな感じがなかなか素敵です。

( 2006.04.28 藤井宏行 )


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