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おきく    
 
 
    

詩: 島崎藤村 (Shimazaki Touson,1872-1943) 日本
    若菜集−六人の処女−  

曲: 小山清茂 (Koyama Kiyoshige,1914-2009) 日本   歌詞言語: 日本語


くろかみながく
    やわらかき
をんなごゝろを
    たれかしる

をとこのかたる
    ことのはを
まことゝおもふ
    ことなかれ

をとめごゝろの
    あさくのみ
いひもつたふる
    おかしさや

 
みだれてながき
    鬢の毛を
黄楊の小櫛に
    かきあげよ

あゝ月ぐさの
    きえぬべき
こひもするとは
    たがことば

こひて死なんと
    よみいでし
あつきなさけは
    たがうたぞ

みちのためには
    ちをながし
くにには死ぬる
    をとこあり

治兵衛はいづれ
    恋か名か
忠兵衛も名の
    ために果つ

あゝむかしより
    こひ死にし
をとこのありと
    しるや君

をんなごゝろは
    いやさらに
ふかきなさけの
    こもるかな

小春はこひに
    ちをながし
梅川こひの
    ために死ぬ

お七はこひの 
    ために焼け
高尾はこひの
    ために果つ

かなしからずや
    清姫は
蛇となれるも
    こひゆゑに

やさしからずや
    佐容姫は
石となれるも
    こひゆゑに

をとこのこひの
    たはふれは
たぴにすてゆく
    なさけのみ

こひするなかれ
    をとめごよ
かなしむなかれ
    わがともよ

こひするときと
    かなしみと
いづれかながき
    いづれみじかき



( 2019.01.23 藤井宏行 )


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