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さすらひの唄    
  劇「生ける屍」
 
    

詩: 北原白秋 (Kitahara Hakusyuu,1885-1942) 日本
      

曲: 中山晋平 (Nakayama Shinpei,1887-1952) 日本   歌詞言語: 日本語


行こか戻ろか オーロラの下を
露西亜は北国 はてしらず
西は夕焼 東は夜明
鐘が鳴ります 中空に

泣くにや明るし 急げば暗し
遠い燈も チラチラと
とまれ幌馬車 やすめよ黒馬(あお)よ
明日の旅路が ないぢやなし

燃ゆる思を 荒野にさらし
馬は氷の上を踏む
人はつめたし わが身はいとし
街の酒場は まだ遠し

わたしや水草 風ふくまゝに
ながれながれて はてしらず
昼は旅たびして 夜は夜で踊り
末はいづくで果てるやら



1917年 トルストイの戯曲「贖罪」を翻案した劇「生ける屍」の劇中歌として書かれたものです。

( 2019.01.21 藤井宏行 )


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