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鳩間節    
 
 
    

詩: 宮良長包 (Miyara Chouhou,1883-1939) 日本
      

曲: 宮良長包 (Miyara Chouhou,1883-1939) 日本   歌詞言語: 日本語


海の真中に 只一つ
鳩(にお)の浮巣か 鳩間島
常(とこ)の春辺の 中森の
久葉(くば)の葉末の そよ風に
ゆかしき楽の 調べあり

稲田に寄する 黄金の波
岸に群れ寄る 銀のうろこ
久遠を誇る 陸(くが)と海
平和(なごみ)の徴 ゆたかなる
あかず楽しき 眺あり



西表島の北に浮かぶ小島・鳩間島(はとましま)。八重山民謡としてよく歌われる鳩間節とは別に、長包自身の作詞作曲による鳩間節があります。鳩間島にはこの歌碑があるのだそうですが、今やほとんど耳にすることは叶わないのかも知れません。長包の音楽は本土の音階に即したものが多く、これもしみじみと短音階で歌われ、まるで中山晋平や杉山長谷夫の音楽のようです。しかし本土の人間にとってもどこか懐かしさを感じさせる美しいメロディはもっと聴かれても良いように思います。長包自身になる歌詞はちょっと民謡というには違和感がある硬いものですが、このメロディにはしっくりはまっています。

( 2019.01.01 藤井宏行 )


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