ミュンヘンにて (6.06)
昨日よりはやや早めに起床。朝食は毎日楽しみだ!。壁画や天井、照明器具など1890年代創設当時の物が残っているレストランもなかなかの趣だ。
食後、1日目は無計画に取り留めもなく歩いて疲れたので、一応今日は HOTEL→ヘンケル→ベッテンリート→フラウエン教会→新市庁舎→スワロフスキー→レジデンツ→昼食(メーヴェンピック)→州立歌劇場というコースで回ろうと決めて出る。あくまでも予定だけれど。
もうBREGENZに行ってしまうと、めぼしいお土産が有るのか無いのか疑問なので、取り敢えずは今日買ってしまおうというので、お店回りが含まれています。ヘンケルでは昨日見て置いた可愛いハサミを買おうと思っていたのだけれど、9時過ぎでは時間が早くて開いていない。
ベッテンリートは開いているかと心配したが此方は大丈夫。ここは、寝具、浴室、台所などの小物が全てコーディネート出来る、見ているだけで楽しくなる品揃え。お土産など忘れて、自宅用の寝具なんか欲しいな〜と目がきょろきょろしてしまう。ざっと並んでいる物だと、残念ながら日本の物よりはサイズが大分大きいような気がする。枕カバーもとても可愛い物が有ったのだけれど、大きいか、可愛いクッション型のサイズが多い。もっと時間を掛けてゆっくり探せば、見つかるかも知れないがカバーに合わせて枕を買う事に成りかねないので、諦める。丁度お土産に手頃な機能的な鍋つかみを発見したところで「何かお手伝いしましょうか?」と店員さんが声を掛けてくれる。英世の関係、我が家も含めて沢山買ってしまう。買い物が一つ済んだので次はフラウエン教会の見学。
フラウエン教会
ミュンヒェンのシンボルと言われるタマネギ型の2つの塔を持つこのフラウエン教会は外からも遠くからも煉瓦造りの堂々たる姿でまずガイドブックの最初に出てくる名所?です。
窓が高いため他の教会に比べて内部はかなり明るいです。
左右の側廊に有る小さな礼拝堂は芸術的にも価値が高いそうで、見飽きることが有りません。ずーっと、眺めて居たいようです。
ほぼ教会の真後ろあたりから、地下室への階段が有り、降りていったのですが正直、大変に気持ち悪く、ドイツ語であれこれ書いてあったが、長居はしたくない場所でした。
それこそ、 霊の類がうようよしていそうです。大体、教会の真ん中に、こうした、心乱されるような怪しげな場所が有ることが不思議です。
そうそうに出て、後半周をゆっくり見学致します。
入り口上のパイプオルガンを眺めながら、ここでの、聖歌など聴いてみたいものと思います。入り口まで戻ってきたら何人かが、入り口付近に大勢集まって居るのを見て、これが「悪魔の足跡」なのかと気が付きます。確かにここに立つと窓が柱に隠れ一つも見え無いので光を忌み嫌っている悪魔が立てるのかと、納得します。
ガイド本には10時からタマネギ塔に上るエレベーター運行と書いてあったのでチケット売り場へ。ところがこの売り場のオバサン、ドイツ語で早口で「××××××ナイン」と宣います。今日はダメなのかと諦めて立ち去ろうとしたら、中国系?の女性が次にそこでやはり断られている。彼女は粘って「時間がダメなの?」ということを聞き出し、どうも今日は12時から運行ではと、教えてくれました。
新市庁舎
この新市庁舎(かなり古いですよ!)からスワロフスキーのお店は近いので見に行く。
綺麗で、可愛いアクセサリーが満載。これでも女性の端くれ。ウキウキ喜んでしまう。ここで、少し買い物をして出てきたら11:00。
まだ12時まで1時間も有るのでしつこく、昨日も行ったCDショップに。眺めて居るだけ嬉しくなってしまう。新譜などは日本でも殆ど買い求めることが出来る物が多く、めぼしい物は見つけられない。ただ、古い物はかなりの数置いてあるし、歌手の名前さえ知っていればお宝は出てきただろうと思います。ここでも「何かお手伝いしましょうか?」と店員さんが来てくれる。私は必死で「有名でない若手の歌手でSHUBERT、SHUMANN、マーラーなどを歌っているCDを探している。例えばWINTERREISEとか」と必死になって言うと「貴女の言っている意味はよく解る。でもこれで探すしか・・」と分厚い本でWINTERREISEの所を開いて持ってきてくれる。眼鏡も無いので見えない!。「これを探すのは難しい」と言うと「私もそう思う」との事。コンピューター検索など使っていないようだ。生き字引的な店員が沢山居るのだろう。40分程で出てきて、今度こそ塔の上にと再度挑戦。
チケット売り場で買おうとしたら、また「「××××××ナイン」。ああ、今日はもうダメなんだと教会前の広場で水分補給。木陰で座り込んでいた。
私達の後、何組か来ていてみんな断られて居るようだったのに、12時justに行った人たちが中に入っていくでは有りませんか?。「えーっ」慌てて、後に続きます。オバサンは今までの事は何もなかったかのようにチケットを売ってくれる。「一体どういうこっちゃ」
すぐエレベーターに乗れると思ったのに、多分4〜5階は有ろうかという狭い螺旋階段をぐるぐると上がり、小さな、小さなエレベーターに乗る。やっと、目的達成です。回りの景色は雄大だし、この建物も大きいので、とてもカメラでは撮りきれず、絵はがきを買い求める。さすが上の方になると冷たい風も有りほっとする。
午前中の予定をほぼこなし、午後2時からの歌劇場のツァーまで時間が有るのでお食事。お菓子が美味しいがお食事もなかなかいけるというお店 Mövenpick に行く。
私達は当然のごとくお店の中に座ったのだけれど、ここでも殆どの人が外のテラスに座っている。テラスに座れないときだけ中に座るようです。
ここでもサラダとパスタとカフェラテのお食事。どうも、シュニッツェルなど、肉類は手が出ない。
日本のお上品な盛りつけが懐かしい。しかし、ここミュンヒェンは量的にまだ、少ない方だったとは・・・。
名物のお菓子の方はお店の中の展示や運んでいるのをチラと眺めたが、やはり、ボリューム満点で、食事をした後になど、私ですら無理です。
暑さに疲れた体をゆっくり休めます。
バイエルン州立歌劇場
ミュンヒェンでは時差や飛行機の疲れを取り除く為の休養と考えていたのに、観る物、聞く物全てが物珍しく結構頑張ってしまって居ますね。この、歌劇場の内部ツアーは、興味は有りましたがどうしてもと言うほど計画に入れていたのでも無いのですが、昨日、目の前まで行った時に時間を合わせて参加しようとかに、成ってしまいました。
時間は2時からで、25人限定、おまけにガイドはドイツ語オンリーです。子供を連れた女性はツァーのチケットと同時にオペラのチケットも購入していたのでこうして、子供もオペラ好きに成っていくんだと思いました。
舞台の使用状況により、中止に成る日も有ると、本には書いてありましたが、幸い、人数もツアーもOKで、ラッキーでした。ガイドをしてくれた女性は、声楽の勉強をしているかの様で、声も美しいし、何より、この歌劇場に強い愛着を持っているのが感じられました。
最初に作曲家のブロンズ像が並ぶ階段やホワイエを通って貴賓席に案内して貰います。
ボックスに成っており11席有ります。結構高い位置です。まず、そんな席で、見ることなどあり得ないのでとっても良い気分です。やっぱりワグナーのオペラが似合う舞台だ。
舞台上では(日程によれば 今晩はヘンデルの歌劇”クセルクセス〔セルセ〕かな?)セットの最終チェックの様で大道具、小道具、スクリーンの巻き上げなど非常に大勢の人が作業を行っています。上から見ても、舞台の奥行きに圧倒されました。さほど、大劇場の舞台に 上がったことは無いのですが日本の2〜2.5倍は有るかと思います。これだと、後ろで全く違った舞台を作って置いて、幕間にさっと、転換出来るな〜!と思います。
次は楽屋裏を通り衣装部屋の近くに行きます。かつらを手に持って出てきて、部屋の様子や、かつらも出演者に合わせてオーダーしていると言ったことを話していたみたいです。
衣装部屋は一目見てみたかったですね
その次は舞台の横手に出ていき袖口から舞台全体を見ます。信じられない照明の数に口あんぐりです。また会場の方に目を移すと、ちょっと、出番を待つ歌手の気分です。最近読んだハンス・ホッターの本で彼が初めてこの劇場でデビューできたときの感激の文章が鮮明に残っていましたのでなおのことです。さらに舞台奥まで進みますと、大道具の類がびっしと並んでおり、巨大な建築物の作業場所と言った趣でした。トゥーランドットで使用したとおぼしきモニュメントも残っており、使い回しや、リメイクなどもするのだろうと思います。さらに地下に降りていき、舞台を支えている機器の数々も見ました。迷路の様な通路は何故かぞわっとした感じが有り、オペラ座の地下には怪人が住むと言われるのも無理は無いな・・・。
オケピットはほんのちょっと覗くだけでした。思ったより小さい感じ。廊下に置かれたピアノは歌手達の最終調整なのでしょうか。
1時間半のガイドは言葉が解らない恨みは有る物の、とても感激が大きかった。劇場の入り口にチケット交換の(売りたし、買いたしなど)ビラが掲示してありなかなか合理的と思いました。
会場の中に居るとき既に雨や雷の音を聞いていましたので「今日も雨か・・」とがっかりしましたが出てきたときは小雨程度でほっとしました。
この後レジデンツを見るのも予定に入れていたのですが、もうかなり、頭も体も一杯に成ってしまったし、この劇場でかなり満足してしまったこともあってホテルに戻ります。(Y)
2003.6.19