ミュンヘンにて (6.05)
朝は5時頃に眼がさめた。ホテルは冷房がないので汗をかくくらいの暑さだった。朝風呂に入ってから身支度をして、ホテルのレストランで buffet スタイルの朝食を食べた。さすがドイツ、ソーセージやハム類とチーズが多種あるのと、パンがとても歯ごたえがあり香ばしくおいしい。ただ、野菜類が少なく、トマトとキュウリがあるだけなので、果物をたくさん食べた。
今日の予定は晴れていたので、観光バスで郊外のニンフェンブルク城へは必ず行く、それ以外は市内の中心をぶらぶらするだけと決めた。ホテルを出て、まず観光バスの申し込みをと、ガイドブックにあった中央駅横のパノラマツアーズ社を探すが、これが最初からつまずく。駅の構内、周囲を歩き回ったが見つからず、しょうがないのでホテルのフロントで申し込もうと戻っている途中で見つけた。何とホテルのすぐ隣りあたりにあるではないか。14時30分出発だそうで、支払いを済ませ次は観光案内所に向かう。ここはすぐ見つかった。ここで、ガイドブックにあつた「München Stadtplan(ミュンヘン地図)」を下さい、Japanese Version please と言うと、係の女性は「オー、こんにちわ。30cent」とにこやかに。靖子が財布を捜してなかなかででこないのを見て、「落ち着いてゆっくりね」らしき事を言ってくれて助かった。もうひとつの用事は、ミュンヘンで一番大きいCDショップはどこか尋ねることだ。あんまりこんな質問する観光客はいないのか、ちょっと考えてから「マリエン広場のもう一つ先にある Ludwig Beck」という百貨店の4階へ行きなさいとのことだった。いよいよスタートです。

中央駅北側の角から Prielmayer str. を通ってぶらぶらと カールス門(Karlstor)を目指す。通りの南側はずっとデパートの Hertie、通りに沿った建物は古い石造りの建物で屋根には彫刻がいくつもある。こんな建物が普通に使われているのがミュンヘンという街のようだ。
すぐに噴水のあがるカールス広場、その向こうにカールス門が現れた。中世、城壁に囲まれていたミュンヘンの城門の一つだそうだ。この門をくぐると旧市街に入る。Neuhauser str. をマリエン広場に向かってぶらぶら歩く。



すぐに左手に ミヒャエル教会(MichaelsKirch)が現れる。二つの大きな鉄の門が厳めしい。さらに数分でもうマリエン広場、有名な仕掛け時計のある建物のある所だ。広場の向こうに教えてもらった Ludwig Beck が見える。まだ、11時には時間があるので先にCDショップを見に行くことにした。ここはクラシックCD中心ですごい量のCDが並んでいる。入り口すぐに歌手のコーナーがあるのも日本では見られないこと。主だった歌手をざっとチェックしたが掘り出し物は残念ながらなかった。日本と違うのは、すべてのCDケースが裸のままで開けて中のCDを取り出し試聴できるらしい。お国柄か。

11時前になったのでマリエン広場に戻り場所取りをする。5分前くらいからどんどん人が増えてくる。この建物は新市庁舎だというから、この中は俗に言う市役所として使用しているのだろう。11時になるとまず大きな鐘の音が鳴り響き、ついでおもむろに音楽と共に上段の人形、これは等身大だそうだ、が回り出す。たぶん2周した後こんどは下の段が回り出す。

この間約10分初めての者としては固唾をのんで眺めていた。華麗なダンス・演奏とはちょっと言い難いが一度は見ておくもの。
この後は靖子のおみやげ・頼まれものを買うため場所と道順を調べそれらの店に向かった。この頃から日差しは非常に強くなり、気温は30℃以上ではないかと思わせる暑さの中を歩き回る。途中、バイエルン州立歌劇場の近くでお昼になったので劇場の向かいの Spatenhaus というレストランにはいる。こちらではレストランでもカフェでもみんな外のテントテラスで食べている人が圧倒的に多い。私たちは暑かったので店の中に座った。親切なウェイターのおじさんが英語のメニューを持ってきてくれた。が、よく分からない。中に別刷りでアスパラガスのメニューが挟まっていた。そういえば、道中あちこちに屋台がでていて、そこでホワイトアスパラガスが山のように積んであり、人々が並んで2sとか買っていた。今はアスパラガスの季節なんだ。ということで、アスパラガスのソテーらしいものと、アスパラガスのヌードルらしいものを頼んだ。英語がうまく通じなかったのか、おじさんが気を利かせてくれたのか、それぞれ2人分ずつのつもりだったが、運ばれて来たのは各一皿ずつだった。でも二人で分けて、これで十分という量だった。太く大きく歯ごたえのあるホワイトアスパラガスを満喫した。

残った店に寄った後、歩いて中央駅の向かいにある観光バス乗り場に向かった。2時半出発。まず市内観光、ミュンヘン市内の名所をバスに乗ったままぐるぐる回り、その間ガイドさんがドイツ語と英語でしゃべりまくる。私たちの乏しい語学力では何を言っているのかほとんど分からない。

一通り回ってからオリンピック広場を通ってニンフェンブルク城へ向かった。夏の間の別荘として建てられた宮殿だが、その大きさ広さは写真では伝えきれないものです。正面に建つ左右対称の本城だけでも、ガイドさんが説明しながら回るのに1時間はかかったような気がします。中央の大広間だけノーフラッシュで写真をとりました。

他は暗くてとれませんでした。ギャラリーになっている部屋、寝室、居間のようなものが何代にもわたった主人たちのものが並んでいるようです。その中の一室は美人画ギャラリーになっていて、何十枚もの女性の肖像画が飾られていました。誰かの愛人たちの絵だそうです。時間があれば観光バスでなくここに来て、陶磁器コレクションや後部に点在する他のお城も回ってみたい気がしました。
ここが最後で、バスで出発点に戻ります。途中から雨、ひょうが降りだし雷も光っています。昨日も夕方から雨でした。このあたりはいつもこんな天気なのでしょうか。5時をすぎています。いすれにしても、のんびりのつもりが結局は疲れてしまいました。ぶらぶら歩きがこたえました。昼食の量が多くおなかが空いていないので、パンと果物を買ってホテルに戻りました。10時でもまだほのかに明るく夜はなかなか暮れません。(H)
2003.6.19