職業訓練校ビル管理科入校試験突破法

職業訓練校の入校試験は筆記試験と面接試験で合否が決まります。

筆記試験は職業訓練を受けて訓練内容を理解できる能力が有るかどうかを判断するためのものです。従って出題内容は読み書きと簡単な計算(分数,消費税の計算等)で連立方程式を使うような問題は1問くらいしか出ません。高校や大学の入試とは違って筆記試験の得点の高い順から合格するわけではありません。教科書が読めて簡単な計算が出来る程度の得点なら筆記試験は合格圏です。

連立方程式を使う問題の例
八百屋で1個30円のミカンと1個100円のリンゴを買った。合計で12個,710円だった。ミカンとリンゴそれぞれ何個ずつ買ったでしょうか。
30x+100y=710
x+y=12       中学校で習った連立方程式です。(x+y=12)を30倍して計算します。
   30x+100y=710
 -)30x+30y=360
これを計算して70y=350
           y=5となりリンゴが5個、ミカンは7個となる
中高年では出来ない人が多いです。1問程度で合否には関係ないので気にしないで下さい。

職業訓練校の入校試験で重要視されるのは面接試験です。

働きたいという気持ちも、働く能力も十分あるのだが資格や特技がないから就職できないでいる人が優先して合格します。言い換えれば職業訓練を受けることによって就職できる可能性が高い人が合格するのです。

失業保険を受給している人と、そうでない人では、失業保険を受給してる人が優先して合格する傾向にあります。失業保険を受給していない人は訓練途中で経済的に困窮して退校してしまう傾向があるためです。

面接試験の質疑応答の例

面接官の質問 特技・資格はありますか?

不合格の答え
 ハイ、パソコンが得意です。ワードとエクセルのスペシャリスト資格を持っています。

合格の答え
 イイエ、何もありません。身体が丈夫なだけです。

解説
 職業訓練校は働きたい気持ちがあって、働く能力も十分あるのだが、特技や資格が何もないために就職できないでいる人に、資格を取得させたり、技術を身につけさせたりして就職させる機関なのです。特技や資格を持っている人が行くところではありません。資格や特技を持っている人が受験すると、資格取得や技術を身につけることが目的ではなくて、失業保険金受給延長が目的だと面接官に判断され落とされてしまいます。

 逆に言えば、入校してしっかり学べば、ほぼ確実に再就職可能と面接官に思わせることが出来れば合格です。自分の友人がビルメンをやっているが4点セット取得者なら会社に紹介できると誘われている。と、言えばほぼ100%の確率で合格出来ます。

 ビル管理科が応募者多数で危険を感じたら入校倍率が低い1年コースの電気工事科に応募するとよいです。第二種電気工事士で95%程度、第一種電気工事士でも75%程度の合格率があります。学科試験が突破出来れば技能試験は楽勝です。どういう訳か訓練校で繰り返し練習する課題が出題されるのです(笑)。同じ電気工事士でも一種と二種では格が違います。相撲で言えば大関と十両ぐらいの差です。ちなみに横綱は第三種電気主任技術者です。また、1年コースの電気工事科を修了すると工業高校卒業程度の求人にも応募できます。