札幌旭丘高校生物部による調査・研究活動
旭丘高校生物部では、2009年から石狩川下流当別地区の自然再生地域でトンボの採集調査を行っています。この地域にはかつて広大な湿地が存在していましたが、農地開発や河川直線化によって湿地が埋め立てられました。そこで、2007年からこの地域は自然再生地域に指定され、ビオトープの造成・整備が行われています。生物部では、自然が再生されたのか、トンボの多様性は回復したのか、この研究で明らかにしようとしています。

トンボ採集の様子

採集したトンボ(ギンヤンマ)
5月から9月に月3回調査を実施し、5つの調査地点でトンボを採集します。採集したトンボは種類を同定し、標本にしました。トンボの調査の際には水質調査や植生調査なども行います。調査後は種数や個体数をまとめ、統計処理などを行います。Simpson指数やBray-Curtis指数を用いて多様度や類似度を求めました。

パックテストでの水質調査

データ考察中

標本作り

作成したポスター
その後、PowerPointでのスライドやポスターを作成し、発表を行います。高文連や学生科学賞など様々な大会に出場しています。2011年12月には東京で開催された「第55回 日本学生科学賞 中央審査」に出場し、「全日本科学教育振興委員会賞」をいただきました。また、カラカネイトトンボを守る会で毎年行われている「パネル展」で説明を行うなど、生物と触れ合う楽しさや自然環境の大切さを伝える啓蒙活動も行っています。

高文連でのポスター発表

日本学生科学賞中央審査(東京)でのポスター発表