タタリジャァー、タタリジャァー!若者が沢に毒を流した、タタリじゃぁー・・・!
あの滝壺の大岩魚のタタリじゃー・・・
仙人のような白髪の爺さん・・・あの滝壺の大岩魚だったんじゃぁー・・・
あの時、爺さんの言うことを聞いていれば、こんな事にはならなかつたんじゃぁー・・・
部落の人は、この大嵐が、滝壺の大岩魚の仕業であることに気が付きました。

この部落では、それ以来、岩魚を食べなくなったと言うわけです・・・・・・
                                         完
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テレビで放映された日本昔話は、ここで登場した白髪の仙人に対し、お寺のお坊さんが登場している・・・・・。
お坊さんが、若者達が集まって毒流しの話をしていると所に来て、「この沢に毒を流しをしてはいけない」・・・と、
説得し、一旦は、しない事になって・・・、若者達からキビ団子をご馳走になった・・・。
所が、坊さんが帰った後、又毒流しをすることに話がまとまって、次の日、毒流しをしたと言うストーリー・・・・・。
その後、毒を流して、あの滝壺で手に入れた大岩魚の腹を割いたところ、岩魚の腹から、キビ団子が出てきたと言う ・・・・。
その大岩魚が、お坊さんであったと言うことを知った若者達は恐ろしくなって、捕獲した魚等を捨て、大あわてで逃げ帰ったという・・・・。

日本昔話のストーリーは・・・部落が大水で流されたと言う結末にはなつてはいない。
しかしながら、私が旅館の親父さんから聞いたストーリーは、コレコレシカジカ・・・ここに記したストーリーでした・・・!
この年、この部落では、夏の好天気に恵まれ、米や野菜は、大豊作を迎えておりました。
いよいよ農作物の収穫時期と言う秋のある日、
この地方に、長くそしてとても強い嵐がやってきました。
雨と風の日が、何日も何日も続き、
部落の中心を流れている、その沢の水かさは、日に日に増して行きました!
ついに、部落の全ての田畑を洗い流し、部落の多くの家々も、水に漬かりました。
所で・・・、私も小さい頃、山椒の木の皮を長時間煮て、灰と混ぜ合わせて作ったオニギリの形をした物を、
水量の少ない小さな沢に流して、ハヤや鰻を捕獲したことがあります。
山椒の皮をドロドロに煮て灰に混ぜたオニギリなので、きっと魚のお口がピリピリしたので、
石の下に潜んでいた魚が、びっくりして出てきて、少し弱まった魚を網で捕獲出来たんだろうと思います。
大きな魚は死ぬことはない方法だが、今考えてみると、やってはいけない行為でした。

旅館で耳にした話しの毒、そして日本昔話に出てくる「毒流し」の毒は、
山椒の皮を煮立てて作ったものかどうかは不明です。
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