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ある日の事、初めて足を踏み入れた川で、三平は黄色い色をした山女を釣った・・・
黄金山女(こがねやまめ)と言う・・・とても美しい黄色く輝く山女であった・・・。
岩魚や山女の背中の肌は、自分の身を守るために、川底の小石や岩盤の色に似た肌色をしている・・・
つまり、保護色ということだ・・・! 川の底が黒っぽいのであれば魚の背中も黒っぽい色になっている。
だから、川底を覗いても、魚の肌が川底と同じ色になっているため、殆ど魚の姿が見えないのである・・・
黄色い色をした山女は、川底が黄色やダイダイ色の混じった岩盤や小石が多いから、その色になっている・・・
黄色い色をした山女は、釣り人の間では「黄金山女」と言って・・・縁起のいい事で・・・
そんな魚を釣った日は、何か良い事があるのでは・・・と、嬉しがるもの・・・
三平が釣った山女は、正にその「黄金山女」であった・・・
その日は、余り気にせず何匹かの魚を釣って帰った・・・

家に帰った三平は、「黄金山女」の事が、気になって気になって、しょうがなかった。
何故、黄色い山女なんだろう・・・・・?
川底にどんな物があるんだろう・・・?
もしや・・・? もしかして・・・?
次の日、三平は黄金山女の釣れた川に、水にもぐる用意をして行った・・・。

川に着くやいなや、早速、川にもぐった・・・・
川の底は、なんと黄色い砂で一杯だった・・・
「なんだ、この砂・・・」
「やっやっ・・・砂金だぁー・・・砂金だぁー」
川底をよく観察すると、その黄色い砂はその川に流れ込む支流の入り口に多く見られた・・・。
「そうかぁー・・・この砂金は、この支流から流れ込んだんかぁー・・・」
三平は、着替えて、その支流をさかのぼる事にした・・・。
どんどん支流を登っていくと、・・・山肌が崩れている所に差し掛かった・・・
その山肌に金色に輝く物を発見した。
そう、金脈を発見したのである・・・・・。
うぉー、金だぁー、金脈だぁー・・・。  三平は大急ぎで家に帰った。
・・・・・・・・・・と、言うことで、三平は、大金持ちになったと言うわけさっ・・・・。
えっ、それからどうしたって・・・!
サヨちゃんの家の借金を返してあげて・・・・
サヨちやんをお嫁に貰ったということさっ・・・

めでたし ! めでたし ! ドント晴れっ!  完
注)「サヨ」 って・言う名前・・・私の母の名前です。
   母に感謝の気持ちを込めて・・・・
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