
春です! 物事の始まりの季節。素敵にスタートダッシュしましょう。
街の本屋さんが減った代わりに、民間の図書館が続々と登場してきていますね。それぞれ個性的な運営をしているようです。春の陽気に誘われ、そんな図書館を巡ってみました。
MUFG PARK(三鷹市)内にある、オシャレな平屋の建物が『まちライブラリー』です。ガラス張りで、明るい陽射しがふんだんに入ってきます。街の人たちから寄贈された本が、テーマに沿って並び、本ごとにメッセージカードが添えられています。
ライトアップされた本棚の上部に、ずらりと並んだ色とりどりの箱に注目。これらは飾りじゃなく、市民の方々によって託された『タイムカプセル本箱』なのです。
箱の中に、好きなものを入れて、保管料を払えば、最長10年、この図書館で預かってもらえます。まちライブラリーと個人がつながるユニークな企画ですね。利用するのは、小さなお子さんのいるご家族が多いようで、赤ちゃんだった子どもたちが、小学4年生くらいになった時、箱を開けて、当時好きだった絵本や、家族写真などに歓声をあげる様子が浮かびます。
また別の日に、いつもは通らない道を歩いていたら、偶然、素敵な民間図書館『てわたし図書館』(船橋市)に出会いました。
アットホームな雰囲気の入口。中へ入ると、敷き詰められたグリーンのカーペットが、芝生みたい。
ハンモックが2つ、揺れていて、そこに座って本を開くと、のんびり出来そう。館内にはアップライトピアノもあり、自由に演奏出来るようで、私が訪れた時は、おじいさんが一人、リストの愛の夢を弾いておられました。奥に進むと、シェアキッチンもあります。
ピアノの上に、てわたし図書館のロゴの額が飾ってありました。切り絵で作られていて、温か味がありますね。
ここで読んだ一冊の絵本は、『世界はこんなに美しい』(山恷のえほん)です。サブタイトルが、「アンヌとバイクの20000キロ」。 表紙絵の通り、若いフランス人女性がカワサキの125ccのバイクで、世界一周する冒険ストーリーです。
時は、1973年。当時の世界情勢は、今ほど殺伐としていなかったのでしょう、主人公のアンヌは女性ひとりのバイク旅を「怖さや危険を感じたことは一度もない」と、語っています。
バーミアンの仏像に上って、地平線を眺めながら、秋の静寂を感じるシーンが印象的。その仏像も今世紀初めに、破壊され、世界の風景は変わっていきます。それでも、アンヌの言った「世界は美しかった。人間はよき人びとだった」というフレーズは、永遠に変わらないでほしいと願います。
旅に出たくなる、冒険心が湧いてくる絵本です。折しも、活動的な春ですし。
お知らせ。来月、5月16日(土曜)と17日(日曜)に、船橋市の『むすびめギャラリー』で行われる展覧会『波のまにまに』展に、豆本で参加する予定です。船や海をイメージした展覧会なので、小さなボートが出てくる豆本「ドリームシップ」を作りました。お近くの方は、ぜひ見にいらしてくださいね。
詳しくは、また、このホームページやインスタやXにて、ご案内させていただきたいと思います。
それでは、楽しい4月を!
2026年 4月
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