06.01 正二十面体の星形化 (1)



正二十面体の星形化です。 今回は最も簡単な構造の星形化です。

正二十面体の1つの正三角形と辺を共有する3つの正三角形に注目し,その3つの面からできる背の低いピラミッドを作ります。 これを正二十面体の20個の正三角形の上で行います。 したがって,20個の背の低いピラミッドから成り立っています。

ウェニンガー先生の本に倣って,「正二十面体の第1星形化」と呼んでおくのが良いのかと…。 (正式な呼び方はよく知りません)。

ウェニンガー先生の本では,「三方二十面体」(The triakis icosahedron)とも呼んでいます。 でも,この呼び方は,すでにアルキメデスの立体のところで,切頂十二面体の双対に対して用いましたので,ここでは使わないことにします。

「多面体の模型 その作り方と鑑賞」,マグナス・J・ウェニンガー著/茂木勇訳,教育出版
という本です。 原著は
Magnus J. Wenninger, ”Polyhedron Models", 1971, Cambridge.
で,このほうが手に入りやすいです。

とりあえず写真を。
1stStellationOfIcosa_1


3つの方向から見た写真をどうぞ。
1stStellationOfIcosa_2 1stStellationOfIcosa_3 1stStellationOfIcosa_4

面を形作る二等辺三角形は,下の図の黄色の部分です。 最も外側の正三角形の辺の上の点は,黄金分割の点です。
1stStellationOfIcosa_Net

この3個の二等辺三角形の並びが,上の写真で白い二等辺三角形に注目していただくとよく分かると思います。

ところで,アルキメデスの立体の双対の<三方二十面体>では,二等辺三角形はもっと背の低いものです。 再掲しておきますと,
三方二十面体


展開図をアップしておきます。---> <正二十面体の星形化(1)の展開図ダウンロード>

5色模型です。 もとの正二十面体の同じ正三角形の面に属する3個の二等辺三角形は同じ色で,なおかつ隣り合った面は異なる色です。 グリーン系で作りました。

展開図はA4で2枚,上半分と下半分に分けました。 上半分の青い文字と,下半分の赤い文字を揃えて接着していけば色が合います。

写真だけでは,図形の形状がわかりにくいので, 分かりやすいように,全体の見取り図をパソコン画面上で動かせるようにしました。

ぜひ動かしてみてください。 (Windows ではうまく動くのですが,Macでは失敗します。Cabriのサポートに問合せてみているのですが,一向に返事がありません。Macユーザの皆さん,ご了承ください。)

下の図にリンクしてありますので,クリックしてみてください。 まず新しいウィンドウでプラグインのインストールについてのセキュリティの確認をすると, Cabri3Dというソフトのプラグインがインストールされます。 インストールに同意して,インストールが終了すると,見取り図が表示されます。 その見取り図の上にカーソルを置いて,マウスの右ボタンを押して動かすと,マウスのポインターが回転用の矢印に変わります。 すると,図が回転して立体の形がよくわかります。
正二十面体の星形化(1)を動かす <正二十面体の星形化(1)を動かす>

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