花歌暦

花の絵歌を描き始めてから約10年近くたとうとしている。下手な絵歌だが、気に入ってくださる方の篤いご支援もあり、今年もまた、これまで描いてきた花たちを集めた花の絵歌のカレンダー”花歌暦”を作ることができた。 昨年、今年と来年の花歌暦3作をまとめてみました。(平成18年10月14日)

2005年花歌暦  

今から6年ほど前だろうか、葉書に花の絵歌を描くようになったのは。その時々に感じたこと、差し上げるその人の気持ちなどを歌にして、添えるようにした。絵も下手、歌はズブの素人、字も恥かしい。3拍子揃って、下手なところが調和が取れてるのか、それとも、何とかの一つ覚えなのか。 毎年、その季節になると、同じように花が咲き、花が散り、それが繰り返される。 花を描いていると、なんとなく、自然の理が少し分かったような気がする。 道端にひっそりと咲いてる花にも目を向けるようになった。そんな4年前に描いた花から最近描いた花の絵歌を集めてカレンダーにしました。思いつくまま、決めた永楽天花酔(かよう)の名前はこの歌の気持ちをあらわしてます。
花を愛で 絵歌描いて 酒に酔い 永遠(とわ)に楽しむ 天恵一筆

1月 福寿草
(春を待つ)

2月 フリージア
(夢)

3月 タンポポ
(童子)

4月 スイトピー
(春の香)

5月 カーネーション(母の花)

6月 紫陽花
(念ずれば花開く)

7月 クレマチス
(カザグルマ)

8月 向日葵
 (背伸び)

9月 ガーベラ
(出会い)

10月 撫子
(古里)

11月 カランコエ
 (冬の陽浴びて)

12月 ミニシクラメン
 (温もり)

2006年花歌暦

年年歳歳花相似 歳歳年年人不同(劉廷芝)という故事がある。しかし、花も人も、本当は同じなんだと感じるようになったのは、花の絵歌を描くようになってから7年も過ぎた最近のことである。花の咲き方、散り方にはそれぞれ独特のものがある。朝、ひっそり咲いて、夕には閉じてしまう後始末のよい花、長い間立派な花をつけているのもあれば、風も無いのに、惜しげもなくあっさり落ちてしまう花、裏を見せ、表も見せて、一枚づつ散っていく花もある。花を支えてくれている枝や、陽の光を受けて養分を作り出す葉、目には見えない根たちの願いがあってこそ、花は立派に一生を終えることができる。そのことをどの花も、よく知っているに違いない。花を前にして、優しい眼差しで見つめていると、花が輝いてくる時がある。そこには"今を生きる”、"一日一生”という、まさに「真実の瞬間」があり、なぜか自然と、感じたことが言の葉としてほとばしり出てくる。 それを歌にして添えました。絵も字も歌も、まだまだ未熟ですが、こまで描いてきた花たちを集めて、2006年のカレンダーにしました。
花を愛で 絵歌描いて 酒に酔い 永遠(とわ)に楽しむ 天恵一筆
1月 フキタンポポ
(一花来福)

2月 アッツザクラ
(朝露の花)

3月 カサブランカ
(凡凡と)

5月 白つつじ
(憩い)

4月 つりがね草
 (幼き頃)

6月 てっせん
(花の強さ)

7月 ハイビスカス
(熱き心)

8月 朝顔 
(私の絵日記) 

9月 酔芙蓉
(刹那)

10月 コスモス
 (風にゆれて)

11月 サボテン
 (而今)

12月 寒椿 
(冬の華)

2007年花歌暦

丹青不知老 楽後清風起 (永楽天花酔:丹青は老いを知らず 楽しみて後清風起こる)丹とは赤、赤と青、即ち絵を描くこと。 絵を描いていると歳をとるのも忘れてしまう。絵歌を描いて楽しんだその後、じっと目を閉じると、そこには、何も残っていない。なんという花を描いたのか、どなたに差し上げたのか、一切忘れてしまっている。 ただ、清らかな風が吹いているだけである。 この心境にはなかなか到達できない。 おそらく、一生到達できないであろう。絵歌を描き始めてから8年が走馬灯の如く過ぎ、多くの花の絵歌を描いてきた。 今年も、元気に花歌暦を作ることが出来、花たちに感謝している。
花を愛で 絵歌描いて 酒に酔い 永遠(とわ)に楽しむ 天恵一筆

1月  水仙
(寒の内)

2月 フリージア 
(風薫る)

3月 シンビジュウム
 (春の夢)

4月 牡丹
(二十日草)

5月 鈴蘭
(君影草)

6月 花菖蒲
(ただ無心) 

7月 ブルーベリ
(瞳輝く)

8月 日々草
(出逢い)

9月 野牡丹
(野辺の花) 

10月 茶
(淡雪)

11月 つわ蕗 
(ふる里の味)

12月 レリオカトレア
(微笑み)

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