南宋の憂国の詩人”陸游に「野人暦日なし 鳥啼いて四時を知る」という詩がある。サラリーマン生活を終え、もう明日からは曜日には関係なく、鳥のさえずりで目が覚め、季節時候を知る環境になったという感じの詩であろうか。なぜか我が身に置き換えてみて身に染み入る言葉である。還暦の記念もあり、是まで描いてきた花の絵歌を集めて花歌暦を作る機会をいただけたのが、今から5年前のことである。下手な絵歌でも皆様から可愛がっていただきまた、健康にも恵まれ5年間続けてきました。今回で花歌暦シリーズを閉じることになりますが、これまで多くの花たちとの素晴らしい出逢いの中で、数多くのことを学ぶことができました。また、喜んでいただけた皆様にはお礼と感謝の気持ちでいっぱいであります。花歌暦は終わりますが、この歌の心は一生忘れません。
花を愛で 絵歌描いて 酒に酔い 永遠(とわ)に楽しむ 天恵一筆
永楽天花酔(かよう)
花と歌 その80 (2009年花歌暦)
もう来年のことを考える季節になってしまった。 今年も元気に過ごせ、2009年の花歌暦を作る機会に恵まれたことに感謝している。 2009年の花歌暦です、ご笑覧ください。(平成20年10月5日)
10月 竜胆
松虫の鳴く声はチンチロ チンチロ チンチロリン
11月 紫陽花
見事に紅葉した枯れ紫陽花。 命の力の大きなこと。
12月 山茶花
姫椿が凛として、且つ、優しい姿がうらめしい。
2月 胡蝶蘭
節分、立春、いよいよ春だ。
3月 チュウリップ
フリル付きの珍しい品種だった
8月 ガーベラ
暑い暑いなんて、言ってられない。 このエネルギッシュな花見るとき。
9月 トルコキキョウ
凡凡の中にこそ、非凡あり。
7月 ハクサンフウロ
車山の頂上で出会った小さな花。 ”疾風に勁草を知る”
5月 花柘榴
実と同じように甘酸っぱい花の香がした。
6月 バラ
父の日には黄色いバラを贈る習慣があるとか。黄色は幸福のシンボル。
4月 そめいよしの
桜の花を見るとき、なにか、新しいものが湧いてくるような気がする。
2009年 1月〜12月