花とその歌ー16(つつじ)

漢字で書くと”:躑躅”という難しい字である。古里の千駄木には根津神社があり、今ではツツジの名所になっている。 5歳頃、その池に団栗(どんぐり)ではないが、はまってしまい、危うく、おぼれかけたところを、助けてもらったのを覚えている。 今ではひざ下くらい浅くなっている。  根津神社は今から千九百年余の昔、日本武尊(やまとたけるのみこと)が千駄木の地に創祀したと伝えられる古社で、文明年間には太田道灌が社殿を奉建している。 江戸時代五代将軍徳川綱吉は世継が定まった際に現在の社殿を奉建、千駄木の旧社地より御遷座した。明治維新には、明治天皇御東幸にあたり勅使を遣わされ、国家安泰の御祈願を修められる等、古来御神威高い名社である とある。 今では交通事情から、見ることはなかなかできないが、勇壮な神輿担ぎは思い出に残っている。 是まで、ツツジの絵歌は何枚か描いたが、未公開である。 桜や、梅などに押され、地味な花である。 花言葉は情熱・節制とあるが、赤や白があり、それぞれ相応しい感じがする。 以前描いたのと、最近のとあわせて、載せてみました。

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思い出

幼い頃、根津神社ではよく遊んだ。 その頃はツツジが綺麗だったという思い出はない。 おそらくこんな花だったろう。

平成14年3月作

春色

簾前(れんぜん)の春色応(まさ)に須(すべから)く惜しむべし。
世上の浮名(ふみょう)好(よ)し是間(かん)なり。
”間”とはなおざりにすること。

簾前の春の景色は誠に美しい。これさえあれば、世間の名声など本当にどうでもよいものだ。

岑参(しんじん:唐 南陽の詩人)

白いつつじ

休日に幕張のヨットハーバーにある公園を散歩。 白い綺麗な一輪と出会う。 花言葉:節制
春望

なんとなく、杜甫の歌が思い出された。 この地(幕張海岸)は50年前は海の底だった。 
杜甫(唐 襄陽の愛国詩人)
一夕大酒して59歳で没

幕張海岸にて。
春暁

この歌のように、のんびり睡眠が取れればよいのだが、なかなかこのようにぐっすりとはいかない。

孟浩然(もうこうねん:唐 襄陽の詩人)
青春


たまたま、松下幸之助記念館の入り口にあった、この歌に感動。

近所の綺麗なツツジを写生。
花言葉:情熱