初年次ゼミナール ドイツの社会・文化・歴史について

水曜4コマ    B3-210教室

2019年前期   担当教員 谷口栄一

 

授業目標

(1)まず他人の話をきちんと聞く力を身につけること。(高校までの学習における意外な盲点である。)
(2)
多様な視点の存在に気づき、それを積極的に取り入れ、活用できるようになること。
(3)
知的欲求にもとづいて、とくに図書館を活用して、知識や情報の収集を積極的にできるようになること。
(4)
収集した知識や情報を吟味しつつ、自分の頭で系統的に考えることができるようになること。
(5)
調べたり考えたりした結果を、文章や口頭で発表できるようになること。特に大学生にふさわしい文章力、口頭発表力を身につけること。
(6)
自分の考えを自分で再検討できるようになること。

 

授業概要

第二次世界大戦の敗戦国であり、戦後の廃墟の中から立ち上がって奇跡の経済発展を遂げたという歴史の歩みにおいても、また「勤勉」と呼ばれる国民性においても、比較されることの多いドイツと日本。似ているとも似ていないとも言われる両国であるが、このゼミにおいては「ドイツ」をテーマとする。(ドイツ語圏として一つの文化圏を形成していることや歴史的な経緯に鑑み、オーストリアとドイツ語圏スイスも含むものとする。)

話題提供ならびに問題提起(いわば問題集!)として、すなわち調べたり考えたりするための出発点として、教科書を用いる。教科書は約50の章(テーマ)から成っており、受講生諸君にはこれらのうちから1人につき3つずつを分担してもらい、教科書の記述内容を十分に勉強(吟味・検討)したうえで、各テーマに関して、参考図書リストやその他の文献、ウェブ上の資料(統計など、可能なものについては最新の一次資料にまでさかのぼる)などをもとに徹底的に研究をしてもらい、10分程度の報告発表(レジュメ等を作って、口頭発表)をしてもらう。発表をもとにレポートを作成して提出してもらう。(3回の発表と3回のレポート提出は、ともに必須である。1回でも欠けることは許されない。)

 

教科書

高橋憲:「<<最新版>>ドイツの街角から 素顔のドイツ―その文化・歴史・社会」(郁文堂)

 

授業計画  

@       410日 ガイダンス(テーマの説明)、自己紹介、教員による講義(1)

A       417日 教員による講義(2)、発表のテーマ分担

B      

・発表は13回。110分。

1回につき1章(1テーマ)。

・約50の章から3つを選ぶ。

・希望が集中したら調整。人気テーマは2人まで発表可能。それ以上は不可能。

417日の授業で希望を出し、翌日正午までに調整結果発表。

・発表日はこちらで指定する。

・発表レジュメは自分で印刷して持参すること。

424  図書館ツアー、研究公正に関するガイダンス

C       5  8 1巡目発表と質疑応答・ディスカッション

D       5 15日 1巡目発表と質疑応答・ディスカッション

E       522日 1巡目発表と質疑応答・ディスカッション

F       5 29日 1巡目発表と質疑応答・ディスカッション

G       6 5日 2巡目発表と質疑応答・ディスカッション

H       6 12日 2巡目発表と質疑応答・ディスカッション

I       619日 2巡目発表と質疑応答・ディスカッション

J       626  2巡目発表と質疑応答・ディスカッション

K       7 3  3巡目発表と質疑応答・ディスカッション

L       7 10日 3巡目発表と質疑応答・ディスカッション

M       717日  3巡目発表と質疑応答・ディスカッション

N       724  3巡目発表と質疑応答・ディスカッション

 

<研究(発表準備)の要領>

・教科書が出発点である。教科書の章を熟読し、何が書かれていたのかを簡単にまとめる。→ 発表において23

・以下のどのやり方でもよいので、自分の研究を徹底的に進める。各回とも2000字以上のレポートを書くことになるので、それが書けるだけの研究はしておくこと。

(1)   教科書186頁の「研究課題」に取り組むか、もしくはこれを参考にして、これに類似した問題を自分で考えて取り組む。

(2)   教科書を読んでいて、もっと詳しく調べてみたい問題や疑問(不審)に思うことがあれば、それに取り組む。

(3)   教科書の記述やデータが古いと感じられる場合、新しい事実やデータ(一次資料)を情報として入手し、教科書の記述をどう修正(補足)すべきか、取り組む。

(4)   教科書191頁の参考図書やこれに類似する文献の中から、担当する章に関連するものを選んで熟読し、その内容をできるかぎり詳しく紹介し、自分の考えを述べる。

・どのやり方をするにせよ、十分な数の信頼できる資料を収集し、吟味検討し、整理して紹介したうえで、自分の考えを述べる。(統計などの一次資料を除き、1つの情報(解釈)だけを無批判に受け入れるのではなく、できるだけ多くの情報にあたること。特に、矛盾する情報が他にないか、徹底的に調べる。矛盾する情報がある場合は、無責任に判断するのではなく、実証が難しい場合は、「どちらが正しいのかはわからない」という正直な結論を述べてもらってもよい。)

・レポートや発表において何かを述べる時には、「引用している」のか、「参照している(要約している・参考にしている)」のか、「自分自身の意見や感想を述べている」のか、1つ1つはっきり明示しなければいけない。

 

自宅学習・準備学習

・教科書は毎回全員が読んでおき、感想やコメント、質問などが自分なりに述べられるようにしておくこと。

・発表する学生は自分の発表の準備を十分にしておくこと。

・発表から2週間以内にレポートを提出すること。(3回とも)

 

成績評価(合計100点満点) 

以下の(1)(2)(3)の合計点とする。(1)60点、(2)(3)40点。またレポート等の作成において剽窃などがあった場合は不合格とし、不正行為として公示する

(1)   3本のレポート

発表1回ごとに1本のレポートを作成。単なる発表原稿ではなく、当日の質疑応答なども踏まえて、レポートとして執筆すること。1本につき2000字以上で上限はなしとする。手書きでもワープロでも構わない。ワープロの場合は40字×40行で印字し、手書きの場合は必ず400字詰め原稿用紙を使用すること。発表から2週間以内に提出すること。発表後4週間を超えてから提出した場合は、当該レポートは0点となる。

1回目と2回目のレポートは、教員が個別に「改善すべき点などを指摘したコメント」をつけて返却する予定。

(2)   3回の口頭発表(レジュメ等も含む)

3回の発表の内容、発表態度(声の大きさ、発表レジュメの作り方・使い方、質疑への受け答えなど)

(3)   授業態度(発言、コメント、ミニッツペーパーなど)

他の学生の発表・発言に対するリアクションやコメントの質と量の(半年間における)総合評価。

状況により、授業の終わりにミニッツペーパーを書かせる場合もある。

 

欠席届

授業を欠席した場合は、必ず欠席届(記入用紙は教務課のホームページからダウンロード)に理由を明記して、すみやかに提出すること。無届の欠席があった場合、原則として単位を認定しない。なお、この欠席届を提出しても出席扱いになるわけではない。(例外的なケースとして、医師の診断書や交通機関延着証明書がある場合は、何らかの考慮をすることがある。交通機関延着証明書を提出するときは、おもて面もしくは裏面のどこかに、自分で氏名を記入したうえで提出のこと。)


学生ポータル授業支援システム
谷口研究室ホームページとあわせて、学生ポータル授業支援システムを併用している。授業に関する重要な連絡を、授業支援システム(学生ポータル)から、受講者あての一斉自動送信メールで行うことがある。これは情報教育アドレス(----@edu.osakafu-u.ac.jp)に届く。携帯への転送設定など、何らかの方法で毎日チェックできるようにしておくこと。

 

担当教官との面会について

 個人研究室は、B35545号 谷口研究室。 

 在室時間= 水曜日 1130分〜1240

木曜日 1220分〜1240

急な会議などが入ることもあるので、確実に会うには前もってメール等で連絡を。