比較文化社会論     

水曜2コマ    B3−208 教室   *座席を指定する。座席表の通りに着席すること。

  2019年度後期   担当教員 谷口 栄一       

 

講義概要

【同性愛の文化社会史の比較研究】

いわゆる「同性愛」が、文学や思想、法律や自然科学の歴史の中で、どのように解釈され、どのように語られ、どのように扱われてきたかを、ヨーロッパに軸足を置きつつ、アメリカや日本など異なる文化圏とも比較しながら、文献文化学的に考察する。古典古代から現代まで、さまざまな時代のヨーロッパの作家や思想家、法学者、自然科学者の著作物、さらには現代のマスメディアやインターネット上の文章、サブカルチャーにいたるまで分析し、関連する文化的・社会的背景を丁寧に説明しながら講義を進める。


授業到達目標
1 同性愛の文化社会史について、ヨーロッパに軸足を置きつつ、他の文化圏と比較しながら学び、時代や地域、宗教に   

よって、「同性愛」の 概念や「同性愛」に対する考え方・感じ方 がどのように異なるかについて、認識を深める。
2 このテーマの考察を通して、さまざまな文学や思想に触れ、文化の多層性を理解するとともに、人間・社会に対する

深い洞察力を涵養する。

 

講義計画   変更の可能性あり。

@     10月2日  同性愛の文化社会史を学ぶ人のために

A     10月9日  古代ギリシア・ローマにおける同性愛(1)

B     10月16日  古代ギリシア・ローマにおける同性愛(2)

C     10月23日  中世キリスト教と同性愛

D     10月30日  ヨーロッパ啓蒙主義思想と同性愛

E     11月6日  ドイツ文学における同性愛(1)トーマス・マン『ヴェニスに死す』を中心に

F     11月13日  ドイツ文学における同性愛(2)近代ドイツにおける友愛礼賛と同性愛

G     11月20日  近代的同性愛概念の成立と同性愛の医療化

H     11月27日  ヨーロッパの同性愛擁護運動の2つの潮流(1)

I     12月4日  ヨーロッパの同性愛擁護運動の2つの潮流(2)

J     12月11日  戦後ヨーロッパ・アメリカにおける同性愛

K     12月18日  日本の同性愛事情 −欧米との比較(1)

L     12月25日  日本の同性愛事情 −欧米との比較(2)

M     1月15日  現代世界における同性愛

N     1月22日  総括(授業中に、筆記試験も実施する予定)

   やむを得ぬ理由で休講にした場合、 第4土曜日(補講日)の午前中に補講を実施する。

 

教科書

授業時にプリントを配付する。

 

参考書

文献目録を別途配付。

 

自宅学習

授業の記憶が薄れないうちにミニレポートを作成しておくこと。毎回レジュメを読みなおして、内容を復習・整理し、次週の授業に備えること。それを積み重ねることが学期末に実施する筆記試験の勉強にもつながる。さらに、別途配付する文献目録を参考にして、この授業に関連する図書を読んでみることが望ましい。

 

学生ポータル授業支援システム
谷口研究室ホームページとあわせて、学生ポータル授業支援システムを併用している。授業や試験に関する重要な連絡を、授業支援システム(学生ポータル)から、受講者あての一斉自動送信メールで行うことがある。これは情報教育アドレス(----@edu.osakafu-u.ac.jp)に届く。携帯への転送設定など、何らかの方法で毎日チェックできるようにしておくこと。また同システムで、授業時に提示したパワーポイントのファイルを提供しているので、積極的に活用されたい。

 

成績評価  

次の1)から3)の合計点により評価する。ただし1)から3)のいずれかが0点の場合、単位は認定しない。

 

1)筆記試験(50点)

  122日の授業の中で実施する予定でいるが、授業の進度により、試験のみを129日に変更する可能性がある。

 試験は、授業中に話した内容に即して出題する。 論述式の出題が中心。
 試験実施要領を12月上旬頃に配付する。

 

2)ミニレポート(30点=各5点×6本)

講義内容の要約と感想。A〜Mの13回の講義のうち、いずれか6回分(出席した回に限る)について提出。

1回あたりの字数は800字以上とし、特に上限は設けない。12月に配付する表紙を必ずつけて、6回分を一緒 に綴じて、指定の日時に提出すること。

       提出先  谷口栄一研究室  (提出時に簡単な面談を実施する)

 手書きの場合はA4原稿用紙を使用すること。
 ワープロの場合は、40字×40行で、A4の紙に印字すること。

 

3)授業態度査定(20点)

毎回、原則として、授業開始時と授業終了時の2回出席をとるが、単純に出席しているだけでは点にならない。授業開始時(1030分〜1040分)は、出席管理システムにより、学生証を教室入口の専用端末で読み取ることにより出席チェックをする。また授業終了時に出席票(裏面に、その日の講義において重要だと思った内容を記すこと)を提出してもらう。遅刻や無断早退は欠席扱いとする。(前の授業が長引くなどで1040分に教室に来れないような者は絶対に受講しないこと。)出席回数が9回未満の者は0点。出席9回以上の者のみを、20点満点で査定の対象とする。また授業中の私語や内職に対しては、出席・授業態度点を0点とする。

 

欠席届

授業を欠席した場合は、必ず欠席届(務課のホームページより各自でダウンロード)に理由を明記して、すみやかに提出すること。無届の欠席があった場合は、単位の認定をしない。この欠席届を提出しても出席扱いになるわけではないが、医師の診断書(コピー可)や交通機関延着証明書等がある場合にかぎり、何らかの考慮をすることがある。

 

担当教官との面会について

 個人研究室は、B35545号 谷口研究室。 

 在室時間= 水曜日: 1230分〜1330

木曜日: 1220分〜1240

急な会議などが入ることもあるので、確実に会うには前もってメールで連絡を。