ヨーロッパ文化史/ ()ドイツの文化と社会 

木曜2講時      B2-304教室       *座席を指定する。座席表の通りに着席すること。 

2019年度後期    担当教員 谷口栄一

 

授業到達目標

(1)ドイツ語圏の文学作品や哲学的著作を通して、現代の始まりの時代である近代社会のはらむ問題の特色を理解すること。

(2)近代ドイツ語圏の文化や社会の特色を理解すること。

(3)これからの人生で、ヨーロッパの文学や芸術、文化や社会に関する学びを深めていくための不可欠な前提となる基礎知

識を身につけること。

 

授業内容

講義形式の授業である。19世紀半ばから第二次世界大戦までのドイツ語圏の文化・社会を、同性愛、文学、都市、環境、教育などをキーワードにしつつ、多面的に考察する。

 

授業計画  (一部変更の可能性あり4月27日(土)2限に授業を行うので注意すること。6月20日(木)は休講。

@     4月11日(木)オリエンティールング/リアリズム時代以降のドイツ文学の概略

A    4月18日(木)『ハイジ』原作をもとに考える近代・都市・教育

B    4月25日(木)ドイツの鉄道と文化・社会

C    4月27日(土)同性愛概念と同性愛擁護運動の諸相(1)

D     5月 9日(木)同性愛概念と同性愛擁護運動の諸相(2)

E    5月16日(木)ニーチェにおける社会批判(1)

F    5月23日(木)ニーチェにおける社会批判(2)

G    5月30日(木)ケラー:『マルティン・ザーランダー』

H    6月 6日(木)コンラート・フェルディナント・マイアー:『聖者』

I    6月13日(木)ハウプトマン:『線路番ティール』

J    6月27日(木)世紀転換期ヴィーンの都市文化

K    7月 4日(木)カフカ:『変身』

L    7月11日(木)トーマス・マン:『ヴェニスに死す』

M    7月18日(木)ドイツ青年運動と環境保護思想

N    7月25日(木)保守革命とナチズム

 

教科書

適宜プリントを配付。

 

参考書

ゴットフリート・ケラー:「ケラー作品集第4巻」(松籟社)

シュピリ:「ハイジ(上・下)」(岩波少年文庫)

マイエル:「聖者」(岩波文庫)

カフカ:「変身」(新潮文庫)

トーマス・マン:「ヴェニスに死す」(岩波文庫)

奥田敏広:「トーマス・マンとクラウス・マン」(ナカニシヤ出版)

星乃治彦:「男たちの帝国」(岩波書店)

田村和彦:「魔法の山に登る」(関西学院大学出版会)   

福元圭太:「青年の国ドイツとトーマス・マン」(九州大学出版会)

友田和秀:「トーマス・マンと一九二〇年代」(人文書院) 

永井均:「これがニーチェだ」(講談社現代新書) 

西尾幹二:「ニーチェとの対話」(講談社現代新書)

野田宣雄:「教養市民層からナチズムへ」(名古屋大学出版会) 

三谷研爾 編:「ドイツ文化史への招待」(大阪大学出版会)

ハンス・マイアー:「アウトサイダー」(講談社学術文庫)

ゾンバルト:男性同盟と母権制神話(法政大学出版局)

モッセ:ナショナリズムとセクシュアリティ(柏書房)

 

成績評価100点満点) 1)〜3)の合計点。但し1)から3)のいずれかが0点であった場合、単位は認定しない。

@     期末レポート(40点)

1832年から1955年までのドイツ語圏で書かれた文学作品もしくは哲学的著作を1つ読み、感じ考えるところを、2000

字以上(上限なし)で自由に述べよ。手書きの場合はA4原稿用紙(升目のあるもの)を使用すること。ワープロの場合

40×40行でA4の紙に印字すること。Aのミニレポート8回分と一緒に綴じて提出してもらう予定。

A     ミニレポート(40点=各5点×8本

講義内容の要約と感想。15回の講義のうちいずれか8回分(出席した回に限る)について提出。1回あたりの字数は800字以上。字数の上限は設けない。(ただし質を伴っていることが大切。)7月上旬頃に表紙を配付するので、その表紙をつけて、8回分を一緒に綴じて、指定日(現時点では81日を予定)に提出すること。手書きの場合はA4原稿用紙(升目のあるもの)を使用すること。ワープロの場合は、40字×40行で、A4の紙に印字すること。

★「授業内容をどれだけきちんと理解できているか」という観点から採点する。

  ★友達のレポートの丸写しやコピーペーストがあった場合は、写した者と写させた者の双方を不正行為(カンニング)として扱い、失格とする。

  ★授業の記憶が薄れてしまわないうちに仕上げておくこと。

B     授業態度点(20点)

毎回、原則として、授業開始時と授業終了時の2回出席をとるが、単純に出席しているだけでは点にならない。授業開始

時(1030分〜1040分)は、出席管理システムにより、学生証を教室入口の専用端末で読み取ることにより出席チ

ェックをする。また授業終了時に出席票(裏面に、その日の講義において重要だと思った内容を簡単に記入すること)も

しくは理解度チェックテストを提出してもらう。遅刻や早退は欠席扱いとする。(前の授業の関係などで1040分まで

に教室に来れない者は受講しないこと。)出席回数が9回未満の者は0点。出席9回以上の者のみを、20点満点で査定の

対象とする。また授業中の授業時間中の無断退室、私語や携帯いじり、内職等に対しては、授業態度点を0点とする。

 

自宅学習

○授業の復習として、配付資料全体をきちんと読み直し、前項1)のレポートを、毎週仕上げていくこと。

○授業中にパワーポイントで見せた資料は、授業支援システム(学生ポータル)から自由にダウンロードできる。

○2)の自由研究課題も、普段から少しずつとりくんでいくこと。

 

欠席届

授業を欠席した場合は、必ず欠席届(教務課のホームページより各自でダウンロード)に理由を明記して提出すること。無届の欠席があった場合は、単位の認定をしないことがある。この欠席届を提出しても出席扱いになるわけではないが、医師の診断書や交通機関延着証明書等がある場合にかぎり、何らかの考慮をすることがある。

 

学生ポータル授業支援システムについて

授業に関する重要な連絡を、授業支援システムから、受講者あての一斉自動送信メールで行うことがある。これは情報教

育アドレス(----@edu.osakafu-u.ac.jp)に届く。携帯への転送設定など、何らかの方法で毎日チェックできるようにして

おくこと。

 

担当教官との面会について

 個人研究室は、B3棟5階545号 谷口研究室。  

 在室時間= 水曜:1130分〜1240

木曜:1220分〜1240

急な会議などが入ることもあるので、確実に会うにはメール等で連絡を。