すぐ手に入らなくて良かった「シベリア」

2014年1月20日

「あったよ!」、買い物から帰ったおばさんが嬉しそうに言うのです。

ゴールデングローブ賞は逃しましたが、宮崎駿監督の最後のアニメ「風立ちぬ」がアカデミー賞にノミネートされましたね。 この映画はイオン高知にあるシネコンで見ました。アニメを映画館で見るのは初めてだったかもしれません。内容はゼロ戦の設計に関係がある程度のことしか知らなかったのですが、映像も美しくて満足しました。

でも、一つだけ気になることがありました。それはおばさんも同じで見終わってからあれは何だろうと話しました。

主人公が駄菓子屋で「シベリアを2つ」と言って買ったものがあるのです。その後で食べていたので食べ物には違いないのですが、映画を見る限りではどのようなものか想像もつかなかったのです。

おばさんがネットで調べると「カステラやスポンジ生地で羊羹(ようかん)をはさんだお菓子」で、東日本では広まっているけれど西日本ではあまり馴染みがないとのことです。

それで味については想像できましたが、やはり実際に食べてみたいと思います。そうは思っても売られていなければ買うことができません。東京にでも行くことがあれば探してみようかということで終わりました。

それがスーパーで売られていたというのです。それを食べながら話したことがあります。

「風立ちぬ」を見て、私たちと同じように「シベリア」に関心を持った人は多いようです。それも狙いだったかもしれないですね。そうでなくても、映画を見て食べたいと思う人がいることの予測はつくでしょう。

それなら映画館の売店でシベリアを売れば、見終わった人が結構買うのではないでしょうか。あるいはスーパー等で販売するようにして、販売先を掲示してくれればいいのにということです。

でも実際に食べてみて考えを変えました。デパートには有名店が出店していますし、全国の特産品フェアが開かれることもあります。通信販売を利用すればほとんどのものが手に入ります。

そんな時代だからこそ、食べたいと思ってもすぐには叶わない方が、それが実現したときの喜びが大きいと思ったからです。

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