高知自動車道の川之江JCから高知ICまではほとんどの区間が4車線となり、ずいぶんと走りやすくなりました。開通したばかりの頃はほとんどが片側1車線だったので、前に遅い車がいると追い越すこともできずに、ただついて行くだけ。まさに拘束道路でした。
それよりもイヤだったのがその逆のパターンです。そんなに遅くはない、常識的な速度で走っているのに後ろにピッタリと付いてこられることです。ルームミラーには後続車のナンバープレートが全く見えないくらい、ひどい時にはわずか数メートルまで詰め寄られます。
片側1車線の高速道路ですから脇によって先に行かすこともできません。それなのにピッタリと詰め寄ってくるのです。後続車が大型のトラックだったりするとその威圧感は恐怖さえ覚えます。
先日も高松から徳島に向かう高速で、一部片側1車線の区間を走っていると、後ろからかなりの速度で走ってきた車がピッタリと詰め寄ってきたのです。このときはほんの2、3メートルの距離まで詰められました。
それで、いつもやるようにハザードランプを点けて注意を促しました。通常はそれで一瞬でも車間距離を取ってくれるのですが、その時は逆にパッシングライトで煽ってきたのです。
このようなマナーの悪い運転者を何とかできないか、いつも思います。そこでいくつかの作戦を思いつきました。まずは「蛸のスミ作戦」です。蛸のようにスミを出す装置を車の後部に取り付けて後続車に吹き付けるのです。
でもこれは問題があります。後続車が視界を失ったり、避けようとしてハンドル操作を誤ったりすると大変なことになります。残念ながらこの案はボツにしましょう。
それで改良版は「スカンク作戦」です。もうお分かりのように臭い匂いのするガスを後続車めがけて吹き出すのです。これだと後続車を驚かすようなことはありません。後続車は何か臭いぞと思うだけです。その内に「前の車は臭いから車間距離を取って離れよう」と思ってくれれば大成功です。
後続車がオープンカーなどであればかなり有効な方法ではないかと思いますが、後続車が内気循環にしていれば臭いガスが室内に入っていかないでしょう。となると、全く効果がないということになります。
そこで最後の方法は自動取締りです。これは少し大がかりなシステムになりますが、車の後部にセンサーと通信機能の付いたカメラを取り付けます。それで異常接近している車があれば、ナンバーと運転手の顔を撮影して送信するのです。
自動速度取締り器のように道路に固定されているカメラと違い、常に一定の位置と距離に被写体があるのではっきりと撮影できると思います。また撮影の角度などから正確な車間距離も割り出せるのではないでしょうか。これで撮影の問題は解決です。
次に撮影したデータの送信ですが、インターネットを利用するとか、道路に専用のケーブルを敷設して通信するとか、今の技術では十分可能なはずです。
最後に送信されたデータで罰則を与えるのですが、運転者の呼び出し等の手間がかかります。でも、このシステムの目的は取締りではなく適正な車間距離の確保なので送信前に警告を出すようにします。そのためには後続車用のモニターが必要ですが、
「接近注意、車間距離の確保を」
「異常接近、自動撮影・送信開始」
などの警告を表示するのです。
このシステムのためには自動で撮影・送信する装置の費用を個人で負担しなければならないので一部の車だけにしか搭載されないでしょう。それでも、このシステムがある程度広まれば、モニターだけを搭載して手動で表示させるだけでも効果があると思います。それなら1万円程度でできるのではないでしょうか。
「安心して走行できる車間距離を守って欲しい」という思いから生まれたおじさんのシステムは、、、夢物語でしょうね。