俳句と、やきものと、季節の話題のサイトです。花や鳥のこと、染付、色絵、赤絵の四季折々の器のことなど、ごゆっくりどうぞ。「うつわ歳時記」は、2001年4月1日に開始しました。「今月の表紙」は毎月第一月曜日に、「工房より」は毎月曜日に更新します。 石川県加賀市 橋本薫(おるか)、橋本俊和(オットセイ)

うつわ歳時記

アボカド大好き


 ジョージア・オキーフに、アボカドを描いた絵があります。暗い画面の下方に、アボ
カドが一個描いてあるだけですが、その存在感がすごい。「瞑想する鰐梨」と副題をつ
けたいような雰囲気の一枚です。ところで、鰐梨というアボカドの和名を、私は気に入
っているんですが誰も使いませんね。暗い褐色の堅い皮の鎧の中の、蕩けるような傷み
やすい身。そんなアボカドが、オキーフもきっと好きだったのでしょう。

 梅雨も間近いこの頃、何となく物憂い時節です。アボカドを食べて元気を出しましょ
う。アボカドが栄養豊富なことは夙に知られていますが、また最近とみに人気のようで
すね。そのアボカド、クスノキ科だそうで、食べ終わった後の巨大な種を植えておくと、ほぼ100パーセントの発芽率で芽を出す、その葉は、たしかにクスノキに似ています。あっという間に大きくなりますが、この辺りではなかなか冬を越してくれません。

 さて、写真手前は、今日のお昼のそば粉のガレットです。そば粉1に水2で簡単です
し、そこに卵や溶かしバターをいれても入れなくてもお気に召すままです。前の晩に冷
蔵庫で寝かしておきさえすれば良い、アバウトな私にピッタリのガレット。中身はアボ
カドとありあわせのチーズです。こちらは加賀は温泉が多いので温泉卵のガレットもよ
くします。

 その右上、染付葉形向付にはアボカド盛り。マヨネーズサラダ。左手は氷裂文小皿に
レモンのドレッシングのサラダです。氷裂文は冬でも夏でもつかえますね。「氷ほど艶
なるは無し」って言ったのは心敬僧都でしたっけ。この時代の美意識ってホントに鋭い
ですね。

 奥の板皿に、アボカド、サーモン巻き。そして小ぶりの菓子鉢に辛子ドレッシングの
サラダ。アボカドはワサビもよく合いますが、個人的に辛子が好きなんです。サラダば
かりのランチですね。

右上はアボカドとヨーグルトのデザート。染付のカフェ・オ・レ・ボウルは撫子の花
の図柄です。今、詰めている窯には撫子文様の大皿や飯碗などが入っています。間に合
わなくて残念。焼きあがったら、ブログでお見せしますね。

アボカド、アボカドと書いてきてしまいましたが、例の「鰐梨」という和名、普及さ
せたい気持ちはやまやまなんです。せめて一句を作って鰐梨の失地回復を願うことにい
たします。 

  空梅雨や鰐梨闇に蹲る    おるか

2016年6月6日