製作年度:2013年 アメリカ映画 配給:ワーナー・ブラザーズ
出演:サンドラ・ブロック ジョージ・クルーニー 監督:アルフォンソ・キュアラン
2014年1月 映画館にて鑑賞
アトラクション型SF映画。クリーチャーも出てこないし、巨大彗星爆破任務や謎の惑星でのアドベンチャーもない、純粋に宇宙をテーマとした最近では珍しい作品。「アポロ13」という感動ドラマ付きのリアルSFがすでにあるだけにどう作るのか?という問題をクリアーしていかなければならない。その結果、序盤よくある宇宙に行くまでの登場人物の生い立ちや恋模様、訓練、準備シーンが排除され、「おもしろいとこだけ見せます」的な最軽量ボディーの映画になった。開始15分位でトラブルが発生してそこからは息つく間もなくどんどん危機が迫ってくる。終盤まで静かな間がなく、何かを解決したら都合よくまたトラブルが発生とイベントフラグの立ちかたがTVゲームくさいところもあり。良くいえばテンポがいいし、悪く言えば物語に深みがない。「アルマゲドン」でさえ飛びたつまでにだらだら1時間位かかるわけだが、あの面倒臭い前置きがラストのブルース・ウィルスをかっこよく見せるのに一役かっているし、「エイリアン2」も巣窟に乗り込むまで、1時間位かけてリプリーがエイリアンと人造人間の恐怖を説いて、海兵が余裕をかますあの前置きが丁寧に描いているから後半の地獄絵図が盛り上がるわけだ。そういう意味では過去の苦悩をちょっとした説明だけで済ますというのはさすがに惜しい。ジョージ・クルーニーももうちょっと堀下げたかったところ。いろいろと難くせはあるけどもラストの地面と青空は安堵感があり、うまく収まっている。
他のレビューサイトで3D版を推奨していたので「アリス」以来久々の3D鑑賞。「アバター」で流行り「アバター」で完結したのだが「ゼログラヴィティ」は奥行き感が出ていて酔える。通常3D上映でも迫力の映像体験(ピントがやっぱりボケている?)。IMAXシアターが近場にはないので一度は行ってみたいと思わせる。ファーストデイ割引で観ればお得。2D上映なら3つ星。
P.S.「エド・ハリス?ああいたっけ?アルカトラズの監獄でテログループの仲間ともめて死んだんじゃない?」