というわけで、初めてのTANGOとクラッシクの初挑戦が終わりましたが、今後も、ジャンルを問わず色々聴いてみたいと思います。これはと思うCDがあったら是非ともご紹介いただきたいと思います。(2001.07.16)
FUJIKO HEMMING "LA CAMPANELLA"
実は、このCDこそ、上記のヨーヨー・マよりも数段期待していた1枚だった。
ピアノが大好きな僕としてはジャズピアノのBRAD MEHLDAU以上だったらどうしよう、今までの32年間のJAZZ歴が根底から覆ってしまうなと内心ヒヤヒヤしていたのだった。
良い演奏であることは間違いないのだが、好きな演奏かと問われれば、「そうでもない」と答えざるを得ない。
この辺は感性の問題、好き嫌いの問題とお許しいただきたい。
その理由は、上記と同じ。指を鳴らしたくなる躍動感がないのだ。(これこそ、JAZZとクラッシクの違いだと言われればそれまでだが・・・。)
多分、「乗り方」の解釈の方法と身体の反応の仕方が違うのだと思う。
僕はやっぱり、指を鳴らしたくなるような、あるいは、体がウズウズ疼くようなテンションの高揚感が好きだ。
YO-YO MA "SOUL OF THE TANGO"
「12.JAZZ雑感」で書いたように、僕のJAZZ批評の基準は1.美しいこと 2.躍動感(スィング感) 3.緊迫感の3点。今回2枚のクラッシクを聴いてみて、JAZZとの違いは2.の躍動感に大きなちがいがある感じた。決定的な差といって良いかもしれない。
「スィングがなければJAZZじゃない」言われてきたJAZZだが、あらためてそのことを再認識することとなった。
ついつい、指を鳴らしたくなるような躍動感、テンションの高まりというのが、JAZZの場合ストレートに出る。
このCDのヨーヨー・マも躍動しているのだが「乗り」方が違うんだなあ。でも、これは、かなりJAZZに近い「乗り」だと思う。
同時に、このCDには意表をつくアレンジがある。「あっ!」と声を出してしまう緊迫感がある。
8曲目の"MUMUKI"がその1曲。
一つの音楽として純粋に評価したときに、このCDは十分に楽しみを与えてくれる1枚であることは間違いない。