"DUSTER"
GARY BURTON(vib), LARRY CORYELL(g), STEVE SWALLOW(b), ROY HAYNES(ds)
1967年 スタジオ録音(RCA 74321 25730 2)

4曲目のSTEVE SWALLOW の手による美しいメロディの曲 "GENERAL MOJO'S WELL LAID PLAN" が素晴らしい!当時、新進気鋭のギターリスト、LARRY CORYELL の野性味溢れるカントリー風の力強いギターが、ともするとひ弱な印象を与えるヴァイブの演奏を力強く逞しいものにしている。
BURTON は、当時、ニューヨークのロック・グループで活躍していた CORYELL を自分のグループに引っ張り込んだらしい。その結果として、斬新な響きをこのアルバムの中に持ち込むことが出来た。
作曲者である SWALLOW のベースも良く歌っている。このベーシストはBURTONとの共演が比較的多かったが、JAZZ批評 7.のジョンスコ/メセニーとの共演もある。
更に、ドラムスの ROY HAYNES も忘れてならない。言わずと知れたオールラウンド・ドラマ―だ。
それぞれ4人の強烈な個性がぶつかり合い融合し、新しい感覚を呼び起こしている。
それにつけても、この曲における CORYELL のギター・ソロとバッキングは素晴らしいの一言!

1曲目の "BALLET" はヴァイブとギターのユニゾンで始まる。ベース・ソロでのギターのバッキングがGOOD!
2曲目の "SWEET RAIN" は美しいバラード。甘さに流れるところをギター・ソロがぐっと締めている。
3曲目の "PORTSMOUTH FIGURATION" も SWALLOW の手によるスピード感溢れる曲。
5曲目においては、 BURTON が何時になくハッスルしている。力強い!これも CORYELL効果か!
7曲目の "LITURGY" もスピード感と一体感に溢れる演奏。

全編通してどの曲も素晴らしい。硬軟取り揃えて、変化と起伏に富むラインナップとなっている。
何年経っても聴きたくなるアルバムのひとつ。いいものは不変だ。「manaの厳選"PIANO & α"」に追加した。     (2002.06.07)



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野性味溢れるCORYELL のギターをはじめ、
それぞれの個性がぶつかり合い融合し、
新しい感覚を呼び起こしている。
何年経っても聴きたくなるアルバムのひとつ。
いいものは不変だ。
GARY BURTON

独断的JAZZ批評 74.