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『ハゲタカ』 | |||||
監督 大友啓史 | |||||
ヤマのMixi日記 2009年06月21日20:11 決して裕福ではなく小遣い月2万円の貧乏亭主の癖に、どこか能天気というか、マネーへの囚われ感がピンと来ず、またマネーに囚われることへの嫌悪感が強いので、評判だったNHKドラマを観ることもないままだったが、連ドラではなく2時間程度で済ませてくれるならと、千円デーに観に行った。思った以上に面白く、日産自動車の偽装委託とか、ブルドッグソースの買収撃退とか、リーマンブラザーズの破綻とか、新聞報道で目にした覚えのある出来事を想起しながらも、経済ものとしてよりは、キャラクターものとして楽しんだ。 その点では、玉山鉄二の演じた劉一華と名乗る人物が抜群に魅力的だった。『天国の本屋〜恋火』で気に留めた彼の出演作で、それ以降に僕が観た作品のなかでは、今回が随一だったような気がする。金とは縁のなさそうな役どころしか想起できない大森南朋が巨額の資金を操るファンドマネージャー役をしているのが、妙に笑えるというか、しっくり来ないところがあったのだが、狂言回しじゃなくてかっこつけて主役張ってるんだもの、驚いた(笑)。 それにしても、製造業の企業が本体の製造現場で労基法違反の派遣雇用に精出す一方で、企業として契約した財テクアドバイザーに支払っている報酬が月300万でボーナス1億円なんて話は、全く不愉快きわまりない。しかも長い目で見れば、結果として財テクによって製造業たる企業が企業としての成長や発展を遂げた例は殆どないようだし、全く以って「盗人に追い銭」のような話だと思う。 あ、追い銭じゃなくて先に払ってるから賽銭だな(憤慨)。 *コメント 2009年06月21日 20:25 (大倉里司さん) ヤマさま、お今晩は。 TVドラマ未見組としては、やっぱり観てからの方が(・∀・)イイ!! のかなぁ……と考えております。このドラマなんですが、原作版とは全く設定を変えているので、その意味でも観たいのでありますが…… 2009年06月21日 21:01 ヤマ(管理人) おや、大倉さんもTVドラマ未見組でしたか。でも、やはり流石、原作のほうは御既読のようですね。テレビドラマが原作版と設定を変えてあるのなら、映画版は、TVドラマ版を下敷きにして、上にも書いたように、昨今の新聞報道で目にした覚えのある出来事をネタに作品化していますので、TVドラマを御覧になってからのほうが味わい深いのかもしれませんね〜。 でも、少なくとも支障はありませんでしたよ、TVドラマを観てなくても。 2009年06月21日 21:35 (ミノさん) ヤマさんが楽しんでくださって嬉しい。いやわたしはまだ見る勇気なくて。金融危機などでシナリオが変更になったりしたらしいので、完成度が気になって‥。 NHKのドラマは経済が舞台の完全人間ドラマです。素晴らしいので再放送などでご覧下さい。 現代ドラマでは「金=武器」の扱いの戦争ドラマみたいなもんなんでしょうかねぇ 2009年06月21日 22:12 ヤマ(管理人) 喜んでくださいますか、こっちこそ嬉しいな。 金融危機との関係で変更になったとのシナリオは、僕が観たところ、辻褄はあっているように思いました。ファンドマネージャーたちが実現しようとしたことが挫折しているように見えるのは、それが誤りだったからではなく、きちんと小泉構造改革の実施が貫徹できなかったから、との立場を取っていました。それで鷲津は前線から撤退しているとの始まりでした。読売グループが制作参画しているだけあって、妙に国粋的なプロパガンダが混じり込んでいるあたりは鼻白みましたが、おっしゃるところの「完全人間ドラマ」としての人物造形が魅力的でしたから、再放送があれば、念掛けておきたいと思います。 “「金=武器」の扱いの戦争ドラマみたいなもの”ですか? 確かにネ。威勢のいい愛国称揚・武力増強は嫌いな僕ですが、戦争映画は嫌いじゃありません。それは、戦争映画において描かれる人間ドラマのなかで造形されている人物像と緊迫感のある関係性に魅せられるからで、そこんとこで言えば、こういう作品とも通じるところアリなんでしょうな(笑)。 2009年06月22日 14:58 (ミノさん) NHKのドラマは鷲津の原点を「たった200万を貸し渋ることで街工場のおやぢさんを自殺に追いやった」ことにしてあり、最後は浪花節でしたよ。大森さんのメガネ姿は、女性の憧れです。 2009年06月22日 22:39 ヤマ(管理人) あ、そのエピソード、きちんと映画でも登場しますよ。浪花節風味は、この映画版でも、しっかとありました。やっぱ、御覧になれば? ミノさん(笑)、大森くん、映画でもメガネ姿で出てきますし。 でも、あれが女性の憧れとは、やっぱ思えなかったりして(あは)。彼には、女性の憧れなんていう形容が、視覚的イメージとして似合うようには、とても思えないんだけどなー(笑)。 2009年06月22日 22:52 (ミノさん) 何をおっしゃいます、鷲津萌え女性がどれだけいることか(笑)。 佐野元春にも似てて、元々好きなんです、ああいう顔が(笑)。なんか思索めいてる。あ、やはり見よう(笑)。 2009年06月22日 23:04 ヤマ(管理人) 佐野元春、名前は知ってるけど、顔が思い浮かばない(苦笑)。目鼻立ちのはっきりしないボンヤリ系の顔がお好みなんですな、ミノさん。ボンヤリしているようでいて、妙に知的に鋭いメガネ顔ってとこですか(笑)。 何考えているやら計り知れない思索顔ってのは、確かにボンヤリ系の顔立ちに似合ってるかもしれませんね。そーか、そういう思索顔の知的臭に萌える女性が多いのか〜(意外)。どっちかってぇと、金なしフリーター系の役が似合いそうに思うんだけどなー、大森くん(笑)。 2009年06月22日 23:21 (ミノさん) ヤマさん、だからぁ〜メガネ一つで化けるのが演技力‥(笑)。 眉間にシワ寄せた顔がたまらんという女性が多いです。思索顔、ナイーブな感じ。いわゆる万年青年タイプ。あ、語ってしまったわ(爆)。 2009年06月22日 23:41 ヤマ(管理人) メガネは、演技かいな(笑)。それはともかく、「あ、語ってしまったわ(爆) 」ってぇことは、もしかして「思索顔、ナイーブな感じ。いわゆる万年青年タイプ」に、ただいま、萌え中??、ミノさん(笑)。 2009年06月24日 22:59 (ミノさん) 小道具一つで変身‥みたいな感じ。 佐野顔、浮かびませんか。大森とほぼ同じです。顔立ちというより雰囲気なんでしょうなぁ。思索顔つうても、実は当人、何も考えてない場合も多々ありますし。 2009年06月25日 00:01 ヤマ(管理人) 大愚は大賢に通じるとも言うみたいだから、何も考えてなくても、思索雰囲気を漂わせられてるんなら、立派なモンじゃないかしら。少なくとも小賢しさが透けるよりゃイイんでしょ?(笑) 参照テクスト:真山仁 著『ハゲタカ』(上下巻)読書感想文 | |||||
編集採録 by ヤマ '09. 6.20. TOHOシネマズ5 | |||||
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